老後資金はどう準備する?必要額の計算方法と資産寿命を延ばすための考え方を解説
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「老後資金はいくら必要で、どのように準備すればよいのか」と不安を感じている方は多いのではないでしょうか。必要額は生活水準や公的年金の受給額、老後の生活期間などによって大きく変わります。自分の状況に合わせて見積もり、資産を長持ちさせるための対策を検討することが重要です。
この記事では、老後資金の計算方法を確認したうえで、準備のポイントや資産寿命を延ばすための考え方を解説します。
老後資金はいくら必要なのか

老後資金を準備するには、まず「自分はいくら必要なのか」を把握する必要があります。平均的な生活費や年金額は参考になりますが、それだけで必要額を判断するのは適切ではありません。基本的な計算方法を押さえたうえで、自分の家計に当てはめて考えてみましょう。
老後資金の必要額の算出方法
老後資金の必要額は、次の計算式で概算できます。
<老後資金の計算式>
(生活費月額-公的年金月額)×12ヵ月×老後の生活期間(年)
総務省の「家計調査報告(家計収支編)」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、1ヵ月の消費支出は平均26万3,979円です。一方、社会保障給付は22万8,614円となっています。
例えば、夫婦の生活費が月26万円、公的年金が月23万円で、65歳から90歳までの25年間を老後の生活期間とすると、単純計算では次の金額が必要です。
(26万円-23万円)×12ヵ月×25年=900万円
ただし、実際には日常生活費だけでなく、住宅の修繕や家電の買い替え、医療・介護、旅行などでまとまったお金が必要になることもあります。こうした臨時支出も別途見込んでおくことが大切です。
出典)総務省「家計調査報告(家計収支編)2025年(令和7年)平均結果の概要P18」
必要額は生活水準や年金額によって異なる
老後資金の必要額は個人差が大きく、生活水準や公的年金の受給額などによって異なります。
生命保険文化センターの調査によると、旅行やレジャー、趣味などを楽しむための費用を含めた「ゆとりある老後生活費」は平均月39.1万円となっています。
また、厚生労働省の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、老齢年金受給者の平均年金月額は、厚生年金が15万1,142円、国民年金が5万9,431円です。
会社員は国民年金(基礎年金)に加えて厚生年金を受け取ることができるのに対し、自営業者やフリーランスなどは基本的に国民年金が中心となるため、年金収入が少なくなる傾向があります。
老後の生活費が多い人や年金額が少ない人ほど、より多くの資金を自分で準備する必要があります。
なお、公的年金の見込額は、「ねんきん定期便(50歳以上)」や「ねんきんネット」などで確認できます。
出典)生命保険文化センター「老後の生活費はいくらくらい必要と考える?」
出典)厚生労働省「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況P8、P19」
老後資金を準備する際のポイント

老後資金を準備する際は、老後だけを切り離して考えるのではなく、住宅取得や教育、保険などを含めて将来のマネープランをトータルで設計することが重要です。現役時代の大きな支出をあらかじめ把握し、老後までのお金の流れを見える化しておきましょう。
家計
老後資金を着実に準備するには、家計収支を把握し、継続的に貯蓄できる仕組みを作ることが大切です。
まずは家計簿をつけて、毎月何にいくら使っているかを把握することから始めましょう。無駄な支出を抑えるには、家賃や通信費、保険料、サブスクなどの固定費から見直すのが有効です。固定費は一度見直せば節約効果が長く続きやすいため、家計改善につながります。
支出を見直して余裕が生まれたら、給与から先に貯蓄分を確保する「先取り貯蓄」や積立投資などを活用すると、計画的に資産を形成しやすくなります。
関連記事)新社会人が身につけるべき家計管理の方法は?無理なく貯蓄するコツも紹介
住宅取得
住居費は家計に占める割合が大きく、老後のマネープランにも大きな影響を与えます。
持ち家を購入する場合は、「いくらの物件なら無理なく購入できるか」だけでなく、「何歳までに住宅ローンを完済するか」も重要です。定年退職後も多額の返済が続けば、年金生活の負担になる可能性があります。また、近年は金利が上昇傾向にあるため、「住宅ローンを変動金利と固定金利のどちらにするか」も検討しておきたいポイントです。
一方、賃貸の場合は、定年後も家賃負担が続くことを前提に必要な老後資金を見積もる必要があります。持ち家か賃貸かという選択も含め、長期的な視点で住居費を考えましょう。
関連記事)住宅ローンは何歳まで申し込みできる?年齢・返済期間の平均や無理なく返済するコツを紹介
教育費
子どもがいる家庭では、教育費と老後資金のバランスも重要です。進学先によっては多額の費用がかかるため、教育費を優先しすぎると老後資金の準備が遅れる可能性があります。
子どもの進学時期と必要額を想定し、早い段階から計画的に準備を進めることが大切です。児童手当を貯蓄に回す、毎月一定額を積み立てるなど、無理なくお金を貯める仕組みを作りましょう。
関連記事)子育て費用はいくら必要?養育費や教育費の金額と無理のない貯め方
保険
生命保険や医療保険は、万が一のときに家計を守る役割があります。ただし、必要以上の保障を確保すると保険料が家計を圧迫し、老後資金の準備に回せるお金が減ってしまいます。
保険を検討するときは、死亡時に遺族はいくら必要なのか、病気やケガの際に公的保障や貯蓄でどこまで対応できるのかを確認し、必要保障額を考えましょう。
出産や住宅購入、子どもの独立などで必要な保障は変わるため、ライフステージに応じて定期的に見直すことも重要です。
関連記事)生命保険の選び方や見直し方は?家計を節約するためのポイントと注意点を解説
年金
年金収入を増やすことができれば、自分で準備する老後資金を抑えられる可能性があります。会社員の場合は、基本的に給与や賞与が高く、厚生年金の加入期間が長いほど将来の厚生年金額も増えます。
自営業者やフリーランスの場合は、国民年金に上乗せできる「付加年金」、廃業・引退時にまとまった資金を受け取ることができる「小規模企業共済」を活用する方法もあります。
また、働き方にかかわらず、加入条件を満たせば「iDeCo(個人型確定拠出年金)」を利用して自分で老後資金を積み立てることも可能です。
関連記事)年金はいくらもらえる?受給額を知る方法や老後の資産を増やす方法
その他のライフイベント(夢・目標など)
マネープランを作るときは、住宅や教育といった大きな支出だけでなく、「いつか実現したいこと」も盛り込むことが大切です。
「起業して自分のペースで働きたい」「定年後は毎年旅行に行きたい」など、将来の夢や老後にやりたいことがあれば、資金準備も含めて計画しておきましょう。
「トラノコ保険相談」ならお金の悩み全般について相談できる
老後資金を考えるには、現在の家計から住宅、教育、保険、年金まで幅広く検討する必要があります。自分だけでマネープランを作るのが難しい場合は、お金の専門家に相談するのも一案です。
「トラノコ保険相談」では、保険の見直しをはじめ、家計診断、住宅資金、ライフプランニングなど、お金の悩み全般について経験豊富なFPに無料で相談できます。
資産寿命を延ばすためにできること

資産寿命とは、保有する資産が尽きるまでの期間を指します。老後資金は「いくら貯めるか」だけでなく、「準備した資産を何年間維持できるか」という視点も重要です。ここでは、資産寿命を延ばすための考え方を紹介します。
できるだけ長く働く
資産寿命を延ばす方法の一つが、できる範囲で長く働くことです。老後も仕事を続けて収入を得れば、資産を取り崩す金額を抑えることができます。
必ずしも現役時代と同じ働き方を続ける必要はありません。定年後の再雇用だけでなく、勤務日数や時間を減らしたパート・アルバイトなども選択肢です。
例えば、年金だけでは生活費が毎月3万円不足する場合は、アルバイトで月3万円の収入を確保するなど、無理なく働き続ける方法を検討しましょう。
無駄な支出を減らす
資産寿命を延ばすには、家計を見直して無駄な支出を減らすことも有効です。特に効果が続きやすいのは「固定費の見直し」です。通信費やサブスクなどを確認し、契約プランを見直したり、使っていないサービスを解約したりすることを検討しましょう。
ただし、過度な節約によって旅行や趣味、交際などをすべて諦めてしまうと、老後生活の充実度が下がる可能性があります。優先順位をつけたうえで、不要な支出を減らすことがポイントです。
資産を活用してインカムゲインを得る
保有資産の一部を運用し、インカムゲイン(定期収入)を得ることも資産寿命を延ばす方法の一つです。年金収入にインカムゲインを上乗せできれば、資産を取り崩すペースを緩やかにできる可能性があります。
例えば、「トラノコ利回りファンド」は日々の値動きがなく、あらかじめ決められた利息収入をベースとする設計のため、比較的安定した収益を目指せます。
ただし、投資には元本割れなどのリスクがあります。日々の生活に必要な預貯金を確保したうえで、リスク許容度に応じて資産を配分することが重要です。
老後も運用を続けながら資産を取り崩す
現役時代に投資信託などで資産形成に取り組んできた場合は、運用資産を一度に現金化せず、老後も運用を続けながら少しずつ取り崩す方法もあります。運用収益を活かしつつ、資産が枯渇する時期を先延ばしできる可能性があります。
老後の資産運用では、大きく増やすことを目指すのではなく、必要な生活資金を確保しながら資産をできるだけ長持ちさせるという視点が重要です。投資には元本割れリスクがあるため、無理のない範囲で老後も運用を続けることを検討しましょう。
まとめ
老後資金の必要額は、生活費や公的年金の受給額、老後の生活期間によって異なります。平均額だけで判断せず、自分が希望する老後生活を具体的にイメージして必要額を試算することが大切です。
また、老後資金だけでなく家計や住宅、教育、保険、年金なども含めてマネープランを作成し、定期的に見直すことが重要です。さらに、老後も無理のない範囲で働く、支出を見直す、資産を活用して収入を得る、運用を続けながら取り崩すといった工夫により資産寿命を延ばせる可能性があります。
早いうちから将来のお金の流れを把握し、自分に合った方法で老後に備えていきましょう。







