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年金はいくらもらえる?受給額を知る方法や老後の資産を増やす方法

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※この記事は2022年2月4日時点の内容となります。最新のNISAに関してはこちらの記事をご参照ください。

年金の種類や受給開始時期などにより、受け取れる年金には大きな差が生じます。自分が年金をいくらもらえるのか知っておけば、将来の資産設計を考える際に役立てられるでしょう。年金の種類や受給タイミング、年金を増やす方法について解説します。

年金の基礎知識を確認しよう

公的年金の種類は大きく二つに分けられる点を押さえておきましょう。一般的な老齢年金以外に、障害年金と遺族年金があることを覚えておくのも重要です。

年金には2種類ある

公的年金には『国民年金』と『厚生年金』の2種類があります。20歳以上60歳未満の国民が加入するのが国民年金、会社員や公務員などが加入するのが厚生年金です。

自営業者や主婦など組織で働いていない人は、国民年金のみを受け取れます。一方、会社員や公務員の場合は、国民年金と厚生年金の両方を受け取ることが可能です。

組織に雇用されている人は、国民年金と厚生年金に加え、企業年金や年金払い退職給付などの上乗せができるケースもあります。国民年金しかもらえない人も、付加年金や国民年金基金の制度を利用すれば上乗せが可能です。

年金を受け取れる三つの条件

国民年金と厚生年金は、受給条件の違いにより、『老齢年金』『障害年金』『遺族年金』のいずれかで受け取ることになります。

最もスタンダードなタイプが老齢年金です。原則として65歳に達したら、国民年金と厚生年金の両方が老齢年金として給付されます。

障害年金は、被保険者本人が障害認定を受けた場合に受け取れる年金です。被保険者が死亡したときには、一定の条件を満たすことで遺族が遺族年金を受け取れます。

異なる二つ以上の受給条件を満たした場合も、3種類のうちいずれか一つを選択しなければなりません。国民年金と厚生年金で、それぞれ異なる種類の年金を受け取ることもできない仕組みです。

年金はいくらもらえる?


年金の平均受給額と満額水準の金額を、公的なデータをもとに解説します。実際に自分がもらえる金額の試算方法も覚えておきましょう。

年金の平均受給額

厚生労働省が公表する資料から、公的年金の毎月の平均受給額が分かります。令和元年度における国民年金の平均は約5万6000円、厚生年金受給者が国民年金を含めてもらえる金額の平均は約14万6000円です。

保険料を40年間支払い続けた場合の受給額も確認しましょう。日本年金機構の発表によると、令和3年4月分からの国民年金は約6万5000円、厚生年金は約22万円となっています。

上記の厚生年金約22万円は、夫婦の片方が平均的な収入で40年間働いた場合に、夫婦で受け取れる給付水準です。厚生年金1人分と国民年金2人分を足した金額となります。

参考:令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況 P8、P20 | 厚生労働省
参考:令和3年4月分からの年金額等について|日本年金機構

もらえる金額をシミュレーションしよう

自分が年金をいくらもらえるのかは、日本年金機構にユーザー登録後、シミュレーションツールを利用すれば分かります。現在と同じ労働条件が60歳まで続くと仮定した場合の試算が可能です。

簡単に計算できる大まかな金額だけでなく、詳細な条件設定による金額も試算できます。受給開始年齢を変えた場合や、未納分を返済した場合のシミュレーションが可能です。

日本年金機構以外にも、銀行のサイトや金融系サイトなどでシミュレーションツールが用意されています。さまざまなサイトで自分の年金額を試算してみましょう。

参考:年金見込額試算 | 日本年金機構

年金はいつからもらえる?


公的年金の受給開始時期について詳しく解説します。繰り上げ・繰り下げ受給ができることや、時期をずらすと金額も変わることを理解しましょう。

原則は65歳から

年金の受給開始時期は、国民年金と厚生年金のいずれも原則として65歳です。男性なら昭和36年4月2日以降、女性の場合は昭和41年4月2日以降に生まれていれば、65歳から年金を受け取れます。

昭和16年に日本で年金制度が誕生したときの受給開始時期は55歳でした。当時は厚生年金のみであり、受給者も男性に限られています。その後は女性も厚生年金がもらえるようになり、受給年齢も段階的に引き上げられて現在の65歳に落ち着きました。

国民年金は昭和36年に誕生した年金制度です。当初は受給開始時期が60歳となっていましたが、少子高齢化などを理由に65歳へと引き上げられています。

繰り上げ受給と繰り下げ受給

公的年金は繰り上げ・繰り下げによる受給が可能です。繰り上げ受給なら受給開始時期を60歳まで早められます。繰り下げ受給の場合は、受給開始時期を70歳まで延長可能です。

繰り上げと繰り下げのいずれも、受給開始時期により受給額が増減します。繰り上げなら1カ月繰り上げるごとに受給額が0.5%減り、繰り下げの場合は1カ月あたり0.7%増えます。

繰り上げの場合は最大0.5%×60カ月=30%、繰り下げなら最大0.7%×60カ月=42%の受給額の増減があることになります。増減後の金額は受給開始時に確定し、一生変わりません。

何歳からもらうと得なの?

繰り上げ・繰り下げ受給により得をする受給開始年齢は、寿命と受取金額により異なります。65歳から受給した場合の受給額が20万円で、80歳まで生きるケースを考えてみましょう。

65歳から年金を受け取り始めた場合は、20万円×12カ月×15年=3600万円の年金をもらえます。60歳開始の場合は20万円×70%×12カ月×20年=3360万円、70歳開始なら20万円×142%×12カ月×10年=3408万円です。

自分の年金額を試算した後は、実際に年齢を変えて計算してみましょう。何歳から受け取れば得をするのかが分かります。

年金支給額を増やす方法

自分が将来もらえる年金額に不安を感じるなら、今のうちから年金が増える方法に取り組んでおくのがおすすめです。年金支給額を増やす主な方法を三つ紹介します。

付加年金

国民年金の増額につなげられる代表的な方法の一つが『付加年金』です。自営業者や学生などが該当する『国民年金第1号被保険者』であれば利用できます。

付加年金利用時に納付する保険料は月額400円です。付加保険料納付月数×200円が、国民年金の受給額に上乗せされます。付加年金を20年間利用した場合、上乗せ金額は200円×12カ月×20年=4万8000円(年額)です。

付加年金で支払った保険料の半分が受給額に上乗せされるため、受給期間が納付月数の2倍に達すれば、支払った付加保険料は回収できる計算になります。

個人型確定拠出年金(iDeCo)

年金支給額を増やしたい場合は、私的年金制度『個人型確定拠出年金(iDeCo)』の利用も検討してみましょう。毎月の積立額を最低5000円から設定できるため、資金が少ない人でも気軽に取り組めます。

20歳以上60歳未満の人なら誰でも加入することが可能です。運用方法も自分で選べます。原則として60歳までは掛け金を引き出せないため、貯金が苦手な人にもおすすめです。

掛け金が所得控除の対象となる点や、運用益に課税されない点もメリットです。受取金を一時金としてもらう際も、一定の条件を満たせば税制優遇を受けられます。

つみたてNISA

自分の年金支給額に不安があるなら、つみたてNISAを利用するのもおすすめです。つみたてNISAとは、少額投資に取り組む人のための非課税制度を指します。

つみたてNISA口座で投資信託を運用した場合に、運用益が最長20年間非課税となります。本来は課税される分を再投資できるため、効率的に投資を行うことが可能です。

投資可能な銘柄が初心者向けに限定されている点もメリットといえるでしょう。投資先によっては100円から取り組める上、自由なタイミングで現金化もできます。

※なお、2024年1月から新NISA制度が始まり、「つみたてNISA」の名称は「つみたて投資枠」へ、非課税の年間投資上限額が年120万円となり、非課税保有期間も無期限となります。

まとめ

年金には国民年金と厚生年金の2種類があり、公務員や会社員なら両方とも受け取れます。実際に年金をいくらもらえるのかについては、シミュレーションサイトを利用すれば試算可能です。

年金は原則として65歳から受給されますが、繰り上げ・繰り下げ受給も選択できます。自分の年金額に不安があるなら、付加年金・iDeCo・つみたてNISAの利用も検討してみましょう。

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