【電気・ガス代値上げ】実践しやすい冬の節約方法を紹介
公開日:冬は電力やガスの使用量が増え、光熱費が高くなりやすいシーズンです。さらに、政府が電気・ガス小売業者に実施していた「酷暑乗り切り緊急支援」が2024年10月使用分をもって終了する影響で、電力および都市ガス大手を中心に2024年11月使用分からの値上げとなりました。
今回は冬の電気代・ガス代を抑えるための節約方法と、それ以外の生活費の節約術も紹介します。本格的な冬が始まる前に、実践できそうな節約方法をチェックしておきましょう。
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無理なく実践!冬の電気・ガス節約術
電気代を効率よく節約するなら、使用量の多い家電から優先的に始めるのがおすすめです。冬の電力使用量は「エアコン」「冷蔵庫」「給湯器」で約6割を占めるため、まずはこれらの家電の使い方を見直すとよいでしょう。
エアコンの設定温度や風向を工夫する
エアコンは最も消費電力の大きい家電です。エアコンは外と室内の温度差が大きいほど消費電力が大きくなります。冬は夏よりも外と室内の温度差が大きいため、電気代を節約するためには適切な設定温度に調整することが大切です。
環境省では、快適さを損なわない範囲で省エネを実践できる冬の室内温度として20℃※を推奨しているので、これを目安にエアコンの設定温度を調整するとよいでしょう。
またエアコンの風向にも工夫が必要です。冬の冷たい空気は下にたまりやすいため、エアコンの風向(吹き出し角度)を水平に対して60°以上の下向きにすることで、効率よく足元を温められます。サーキュレーターを活用して、温まった空気を室内に循環させるのも効果的です。
また、エアコンのフィルターを定期的に掃除することも大切です。フィルターが汚れていると余計な電力を消費しやすくなるため月に1度か2度を目安に掃除しましょう。
※エアコンの設定温度ではありません。
冷蔵庫の使い方にも注意
冷蔵庫はエアコンに次いで電力消費量が多い家電です。冷蔵庫の電力を節約する方法としてすぐに実践しやすいのは、「熱いものは冷ましてから入れる」ことです。そうすることで、上昇した庫内の温度を下げるために余計な電力を消費するのを抑えられます。
食品の入れ方を工夫することも電気代の節約につながります。冷蔵室は食品を詰め込み過ぎると冷気の循環が悪くなるため、適度な隙間を作って配置しましょう。逆に冷凍室は隙間なくモノを詰め込んだほうが冷却効率はよくなります。
冷蔵庫の置き場にも注意が必要です。冷蔵庫の周囲に十分なスペースがないと冷却効率が悪くなり余計な電力を消費してしまうため、壁から適切な間隔を空けて設置するとよいでしょう。
給湯器の追い炊き回数や時間を減らす
給湯器にはガス給湯器、電気給湯器、石油給湯器などがありますが、どれもお湯を使う機会の多い冬は燃料の使用量が多くなりがちです。特にお風呂の追い炊きはガスや電力の使用量が多くなりやすいため、家族で暮らしているご家庭では、次の人と間隔を開けずに入浴する、お風呂のフタを閉めるなど、追い炊きの回数や時間を減らす工夫をしましょう。
また、シャワーのお湯の出しっぱなしも燃料の無駄遣いにつながりやすいので注意しましょう。習慣で無意識にやってしまっているかもしれませんが、少し意識するだけで光熱費を抑えられます。
電力・ガスの契約プランを見直す
ご家庭で契約している電力・ガスの契約プランを見直すのも一案です。一度見直して安いプランに乗り換えれば、毎月の固定費削減につながるので無理なく節約できます。
2016年4月の電力自由化、2017年4月のガス自由化により、ご家庭で契約する電力会社やガス会社は自由に選べるようになっています。お住いの地域や世帯人数、電気代・ガス代などを入力するだけで各事業者の料金を比較できるサイトもあるので、現在契約しているプランと比較してみるのもよいでしょう。
省エネ性能の高い家電に買い替えるのも一案
古いエアコンや冷蔵庫、給湯器などを使っているご家庭は、省エネ性能の高いものに買い替えることで、電気代やガス代を抑えられる可能性があります。「家電は壊れてから買い替える」という方も少なくないと思いますが、近年発売される家電は省エネ効率が大幅に向上しているものも多くあるため、購入から10年を目安に買い替えを検討してみましょう。
省エネ性能が高い家電に買い替える場合、一定の補助が受けられる自治体もあります。例えば東京都は「東京ゼロエミポイント」という制度があります。対象の家電販売店で省エネ性能の高いエアコンや冷蔵庫などに買い替えた都民には、独自のポイントが付与され、購入先の店舗でポイント分が値引きされる仕組みです。
自治体によって補助制度の有無や補助内容は異なるので、お住いの自治体のウェブサイトなどで確認してみましょう。
電気・ガス以外の生活費も節約しよう
ここからは電気・ガス代以外の生活費の節約術を紹介します。ご自身やご家庭の状況に合わせて、実践しやすいものからチャレンジしてみてください。
ふるさと納税を活用して生活費を節約
ふるさと納税とは、任意の自治体を選んで寄附することで、寄付した金額のうち自己負担額2000円を除いた金額が所得税・住民税から控除される(戻ってくる)制度です。ふるさと納税では寄附のお礼(返礼品)として各自治体の特産品や名産品がもらえます。
返礼品の種類は食料品や飲料、日用品など自治体ごとにさまざまで、好きな返礼品を選んで寄附することもできます。普段から購入しているものを返礼品として選べば、生活費の節約にもつながるので活用してみましょう。
なお、自己負担額2000円で寄附できる金額には上限が設けられており、寄附する人の年収や家族構成などによって異なります。この上限額(以降、控除上限額)を超えて寄付すると、上限を超えた分の寄付金額が控除されなくなるため、ふるさと納税を利用する前に控除上限額の目安を知っておくことをおすすめします。控除上限額の目安は総務省の「ふるさと納税ポータルサイト」や、民間のふるさと納税サイトで確認できます。
関連記事:ふるさと納税のメリットとデメリットを知ろう。活用方法を詳しく解説
スマホやインターネット回線プランの見直し
スマホやインターネットの回線プランを見直して、毎月の通信費を節約するのもおすすめです。現在より安いプランに乗り換えれば、以降は特に意識することなく月々の固定費を節約できます。
事業者によっては電気やガスとセットで契約することで「セット割」が受けられるプランもあります。光熱費と通信費をセットで契約することで月々の支払管理や家計管理がラクになるというメリットもあるので、このような節約方法も検討してみましょう。
保険の見直し
民間の保険に加入している方は、契約を見直すことで保険料の節約につながる場合があります。例えば代理店型の自動車保険に加入している方であれば、インターネットなどを通じて契約する「通販型(ダイレクト型)」の自動車保険への乗り換えることで保険料が抑えられる可能性があります。同じ補償内容で現在より割安な自動車保険に乗り換えれば、毎月の保険料を節約できるでしょう。
ただし保険を見直す際は、保険料ばかりに気を取られて必要な保障(補償)まで削ってしまわないよう注意しましょう。特に生命保険を見直す場合は、ライフステージや年齢に応じて過不足のない保障を見極める必要があります。ご自身に必要な保障(補償)がわからない場合は、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談するのも一案です。
生活費を節約するコツについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
関連記事:生活費は固定費から見直そう!「無理なく」節約できるコツを紹介
まとめ
昨今の燃料費高騰により、今冬の電気代・ガス代に不安を感じている方は少なくないでしょう。電力やガスの使用量を抑えることで光熱費の節約につながりますが、やみくもに節約すると「節約疲れ」してしまい長続きしない可能性があります。まずは今回紹介したような効率よく節約できる方法から実践してみるのはいかがでしょうか。電気代・ガス代以外の節約にも目を向け、無理なく節約できる仕組みを作りましょう。