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定期預金の中途解約はペナルティがある?デメリットと損しないための対策を紹介

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定期預金は、しばらく使う予定がないお金の預け先として利用されることが多い商品です。はじめに預入期間を決めるため、「中途解約するとペナルティがあるのでは?」と気になる人もいるでしょう。今回は、定期預金を中途解約した場合の取り扱いや損しないための対策を紹介します。

定期預金とは

定期預金とは、最初に預入期間を決めて利用する預金口座です。期間は1カ月、1年、3年など、さまざまなラインナップが用意されています。原則として、満期日を迎えるまでは引き出せません。

普通預金との違い

普通預金は、預け入れや引き出しが自由にできる預金口座です。給与の受け取りや公共料金の支払いなどに利用できます。預入期間は決まっていないため、生活費のように、すぐに使う予定のお金の預け先に向いています。

一方、定期預金は最初に預入期間を決めるため、しばらく使う予定がないお金の預け先として利用されます。通常は普通預金よりも金利が高く設定されていますが、日本は低金利が続いているため、普通預金と定期預金の金利に大した違いはないのが現状です。

定期預金の種類

定期預金は主に次の3種類があります。

  • 一般定期預金
  • 大口定期預金
  • 積立定期預金

一般定期預金は、はじめに期間を決めてまとまったお金を預け入れるスタンダードな定期預金です。通常、預入期間は1カ月~10年の範囲で指定します。

大口定期預金は、最低預入金額が決まっている定期預金です。最低預入金額は1,000万円以上であることが多く、一般定期預金と同じように、はじめに預入期間を選択します。預入金額が大きいため、一般定期預金よりも高い金利が適用されることがあります。

積立定期預金は、最初に決めた金額が普通預金口座から自動的に専用口座へ振り替えられる定期預金です。毎月同じ金額が自動で積み立てられるため、給与などの収入から計画的に貯蓄したい場合に活用できます。

満期を迎えたときの取り扱い

定期預金の満期時の取り扱いは、預け入れる際に次の3つから選択します。

自動継続
(元利継続)
預入時の元金と満期時の利息の合計金額を新たな元金として、同じ期間の定期預金が自動的に継続される
自動継続
(元金継続)
満期時の利息は普通預金に入金され、預入時の元金は同じ期間の定期預金が自動的に継続される
自動解約 預入時の元金と満期時の利息の合計金額が普通預金に入金される

 

満期後も運用を続けたい場合は自動継続、資金を使う予定が決まっている場合は自動解約を選ぶといいでしょう。

定期預金を中途解約しても元本割れしない

原則として、定期預金は預入時に決めた期間中はお金を自由に引き出せません。ただし、中途解約は受け付けてくれます。中途解約しても元本割れすることはなく、手数料も発生しません。

定期預金を契約してから急にお金が必要になった場合などは、中途解約して資金を準備することを検討しましょう。

中途解約のペナルティは利率が下がること

定期預金を中途解約するとペナルティとして、預入時に約束されていた利率よりも低い「期限前解約利率」が適用されます。期限前解約利率は金融機関によって異なり、普通預金と同じ利率が適用されることもあります。

高金利を期待して定期預金を組んでも、中途解約すると適用利率が下がってしまうため注意が必要です。

 

定期預金のメリット

定期預金のメリットは以下の通りです。

  • 元本が保証されている
  • 普通預金よりも利率が高い
  • 目的に応じて預入期間を選択できる

元本が保証されているうえに、通常は普通預金に比べて利率が高いため、リスクを抑えながら少しでも有利に運用したい場合に利用できるでしょう。

定期預金のデメリット

定期預金は中途解約で利率が下がる以外にも、次のようなデメリットがあります。

低金利でお金が増えない

2024年1月現在、一般的な銀行の定期預金金利は年0.002%程度です。普通預金(年0.001%程度)よりは高いものの、定期預金の利率も低く抑えられています。まとまったお金を定期預金にしても、お金を大きく増やすのは難しいでしょう。

簡単にお金を引き出せない

定期預金は期間を決めて預け入れるため、満期日までは簡単にお金を引き出せません。中途解約も可能ですが、当初よりも適用利率が下がってしまいます。無駄遣いの抑止効果は期待できますが、急にお金が必要になったときは不便を感じるでしょう。

他の金融商品への乗り換えが難しい

定期預金は中途解約すると利率が下がってしまうため、今よりお得な金融商品が見つかっても簡単に乗り換えができません。より有利な商品へ柔軟に乗り換えたい場合は、1カ月など比較的期間の短い定期預金を選ぶ必要があるでしょう。

インフレに弱い

定期預金は低金利でお金が増えないため、インフレ(物価上昇)が発生すると資産価値が目減りする恐れがあります。たとえば、インフレによって1万円だったモノの値段が2万円に上がった場合、1万円の資産価値は半分に減ったのと同じです。

定期預金は元本保証で金額は変動しませんが、インフレが続くとその価値は実質目減りするので注意しましょう。

一定額を超えると預金保険制度の対象外となる

定期預金は預金保護制度(ペイオフ)の対象商品です。もし金融機関が破綻しても、普通預金などと合わせて預金者1人あたり元本1,000万円と破綻日までの利息等は保護されます。

ただし、元本1,000万円を超える部分は、破綻した金融機関の財産状況に応じて支払われるため、戻ってこない可能性があります。定期預金を組む場合は、元本1,000万円を超えないようにするといいでしょう。

定期預金の中途解約で損しないための対策

定期預金には中途解約によるペナルティもある上にまだまだ低金利のため、お金を増やすことに期待をするなら定期預金以外の運用方法を検討するのも1つの手です。

お金を増やしたい場合は資産運用を検討する

定期預金は金利が低いため、お金を大きく増やすのは難しいでしょう。元本割れリスクはありますが、よりお金を増やしたい場合は資産運用が選択肢となります。

投資信託などの金融商品に投資することで、定期預金よりもお金が増える可能性が高まります。

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まとめ

定期預金は中途解約しても元本割れしませんが、当初よりも適用利率が下がってしまいます。中途解約によるペナルティがあるため、預入期間を工夫したり、他の商品を検討したりする必要があります。

元本割れリスクはありますが、定期預金よりもお金を増やしたい場合は投資信託などの資産運用を検討しましょう。

 

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