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日銀利上げで政策金利が1%程度に 家計や資産運用への影響と対策を知っておこう

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2026年6月、日本銀行は政策金利を1.0%程度へ引き上げました。長く続いた低金利環境が転換点を迎えるなか、「預金や住宅ローンへの影響は?」「資産運用は見直すべき?」といった不安や疑問を感じる人もいるでしょう。金利上昇局面では、どのような対策が必要になるのでしょうか。

この記事では、日銀による利上げの背景や家計・資産運用への影響、今後の備えについて解説します。

日銀が政策金利を1%程度に引き上げ

2026年6月の金融政策決定会合において、日銀は政策金利を0.75%程度から1.0%程度へ引き上げることを決定しました。2025年12月以来の利上げで、約30年ぶりの金利水準となります。まずは、政策金利の基本と近年の推移について確認しておきましょう。

そもそも政策金利とは何か

政策金利とは、景気や物価の安定のために中央銀行(日本では日銀)が設定する短期金利です。日銀は、政策金利の誘導目標を設定することで景気や物価の安定を図っています。

一般的に、好景気で物価が上がりやすい局面では、インフレ(継続的な物価上昇)を抑制するために政策金利が引き上げられることがあります。政策金利が上がると、企業の資金調達コストが上昇し、預金金利や住宅ローン金利などにも影響が及びます。

政策金利と景気・物価の関係については、以下の関連記事で詳しく説明しています。

関連記事)金利が上がると生活はどうなる?家計への影響と必要な備えをわかりやすく解説

近年の政策金利の推移

日本では、2024年3月にマイナス金利政策が解除され、政策金利の誘導目標は0.1%程度となりました。その後も段階的に利上げが実施され、2024年7月に0.25%程度、2025年1月に0.5%程度、同年12月に0.75%程度に引き上げられました。

2026年に入ってからはイラン情勢等の影響もあり、利上げの見送りが続いていましたが、同年6月には政策金利が1.0%程度に到達しました。

 

日銀が利上げに踏み切った理由

日銀が利上げを決めた背景には、次のような理由があります。

物価上昇に対応するため

近年は、食料品やエネルギー価格を中心に物価上昇が続いています。適度な物価上昇は経済にとって望ましい一方、急激なインフレは家計の負担増加につながります。

日銀は、「物価上昇率が2%の物価安定の目標を超えて上振れするリスクがある」との見解を示しており、インフレを抑制するために利上げを進めていると考えられます。

関連記事)「インフレ」「デフレ」ってなに?物価との関係やインフレ時に始めやすい資産運用をわかりやすく解説

円安に歯止めをかけるため

2026年6月30日、米ドル円相場は1米ドル=162円台まで値下がりし、約39年ぶりの円安水準となりました。円安は輸出企業の売上増加につながりますが、輸入品価格が上昇するため、消費者物価を押し上げる圧力が働きやすくなる側面があります。

日本と海外の金利差が大きい状態では、より高い利回りを求めて資金が海外へ流れやすくなります。その結果、円が売られて円安が進む要因となります。

利上げによって金利差が縮小すれば、円安圧力を和らげる効果が期待できます。輸入品価格の上昇を抑え、物価の安定につながる可能性もあります。

今後も利上げは続くのか

将来の金利動向は、景気や物価の状況によって変わります。ただし、日銀は「金融環境はまだ緩和的な状況にある」として、景気や物価の動向を見ながら、今後も段階的な利上げを行う姿勢を示しています。

一方で、景気が大きく減速した場合には、利上げペースが鈍化したり、利上げを停止したりする可能性もあるため、今後の金融政策を注視する必要があります。

 

政策金利1%で家計にはどんな影響がある?

一般的に、金利上昇は「お金を貸す側」にはプラス、「お金を借りる側」にはマイナスの影響があります。政策金利が1%になったことで、家計には具体的にどのような影響があるのか見ていきましょう。

預金金利が上昇する(利息収入が増える)

利上げによって、銀行の預金金利は上昇しやすくなります。預金金利が上昇すると利息収入が増えるため、金融資産を持つ家計は恩恵を受けることができます。

今回の政策金利1%程度への利上げにより、メガバンクを中心に普通預金金利を引き上げる動きがみられます。

超低金利時代と比べると、預金にも一定の収益性が期待できる環境になりつつあるといえます。

保険の予定利率が上昇する(保険料が安くなる)

予定利率とは、保険会社が契約者に約束する利回りのことです。利上げによって金利が上昇すると、予定利率が引き上げられる可能性があります。予定利率が高くなれば、同じ保障内容でも保険料が割安になるケースがあります。

ただし、予定利率の引き上げで保険料が下がるのは、これから契約する人に限られます。すでに加入している保険の保険料が、自動的に下がるわけではないため注意が必要です。

関連記事)生命保険の選び方や見直し方は?家計を節約するためのポイントと注意点を解説

住宅ローン金利が上昇する(返済負担が増える)

利上げの影響を受けやすいのが住宅ローンです。特に変動金利型は、政策金利の上昇に伴って適用金利が見直される可能性があります。

例えば、借入額4,000万円、返済期間35年、元利均等返済(ボーナス払いなし)、当初金利1.0%の場合、11年目から適用金利が0.25%上昇すると、毎月の返済額は約3,400円、1年間で約4万1,000円返済額が増加します。
出典)住宅保証機構「住宅ローンシミュレーション(返済額の試算)」にて試算

実際にいくら返済額が増加するかは、住宅ローンの状況(借入残高、適用金利の上昇幅、残返済期間など)によって異なります。

これから住宅購入を検討する人はもちろん、すでに住宅ローンを利用している人も金利動向や返済額への影響を確認しておきましょう。

 

政策金利1%で資産運用は何が変わる?

政策金利の引き上げは、資産運用にもさまざまな影響を与えます。ただし、金利上昇局面でも資産形成の基本は変わりません。

債券投資への関心が高まる可能性がある

金利上昇局面では、新たに発行される債券の利回りが高くなる傾向があります。そのため、これから購入する債券については、利子収入の増加が期待できます。一方で、すでに発行済みで低利率債券は相対的な魅力が低下するため、市場価格が下落する傾向があります。

債券投資を検討する際は、「個人向け国債」が有力な選択肢です。通常の債券とは異なり、国が元本と利払いを保証しているため、初心者の方でも取り組みやすい商品といえます。

関連記事)個人向け国債とは?注目度が高まっている理由とメリット・デメリット、向いている人の特徴を解説

株価への影響は業種によって異なる

金利上昇は企業の資金調達コストを押し上げるため、多くの銘柄でマイナス要因となることがあります。ただし、銀行などの金融関連企業は利息収入の増加が期待できることから、プラスに働くケースもあります。

つまり、利上げの影響は業種によって異なり、株式市場全体が一律に上昇・下落するわけではありません。

金利上昇局面でも「長期・積立・分散」が基本

金利環境が変化しても、資産形成の基本は大きく変わりません。長期・積立・分散を意識した運用を続けることで、価格変動の影響を抑えながら安定した資産形成を目指すことができます。

重要なのは、株式や債券など、複数の資産を適切に組み合わせることです。リスク許容度に応じて「資産配分(アセットアロケーション)」を見直しながら、無理のない運用を続けることが大切です。

関連記事)リスク許容度とは?自分に合った資産配分で無理なく運用するための考え方を解説

また、インフレ率を上回るリターンを目指すには、安定した収益を目指す投資対象にも目を向ける必要があります。「安定性を意識しながら銀行預金を上回る利回りを目指したい」と考えるのであれば、「トラノコPLUS利回りファンド」も選択肢の一つとして検討できるでしょう。

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金利上昇局面こそライフプランの見直しが重要

金利上昇局面で家計への影響を最小限に抑えるには、自分自身のライフプランに照らして対応を考えることが重要です。

関連記事)ライフプランのシミュレーション方法を解説。将来必要なお金を「見える化」しよう

住宅ローンや教育費など将来の支出を整理する

まずは、将来必要になるお金を整理しましょう。

住宅購入や子どもの進学、老後資金など、大きな支出を見える化することで、今後の家計管理や資産形成の方向性が明確になります。

預貯金と投資のバランスを見直す

預金金利が上昇しているとはいえ、長期的な資産形成には投資の活用も欠かせません。生活防衛資金や予備資金は預貯金で確保しつつ、余裕資金は投資信託などを活用して運用するなど、自分に合ったバランスを考えることが大切です。

関連記事)資産運用のコツはお金の使い分け!貯金の何割を投資にまわすべき?

保険を含めた家計全体の最適化を検討する

金利上昇による家計への影響を和らげるには、固定費の見直しも重要です。固定費は、毎月または定期的に決まった金額を支払う費用を指します。保険料やスマホ代、サブスクなどが代表的で、一度契約を見直せば以降は手間なく節約できます。

特に保険は予定利率が引き上げられる可能性があるため、金利上昇局面は見直しを検討する絶好のタイミングといえます。自身で判断するのが難しい場合は、専門家に相談するのも有効です。

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まとめ

日銀の利上げにより、政策金利は約31年ぶりに1%程度となりました。預金金利や保険の予定利率の上昇は家計にとってプラスですが、住宅ローンなどの返済負担は増える可能性があります。また、資産運用では債券投資への関心が高まる可能性がありますが、「長期・積立・分散」という基本的な考え方は変わりません。

金利上昇局面は、家計全体を見直す良い機会です。住宅ローンや保険、資産運用を含めて今後のライフプランを再検討し、将来に向けた備えを進めていきましょう。

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