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分散投資とは?リスク軽減が期待できる仕組みと投資信託の選び方を紹介

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分散投資は、リスクを抑えながら安定的な資産運用を目指す投資手法のひとつです。将来に向けて資産形成に取り組むなら、分散投資の考え方を理解しておくことが大切です。この記事では、分散投資の概要や実践する方法、適した投資信託の選び方を紹介します。

分散投資とは?なぜ注目されているのか

分散投資とは、投資先を複数に分けてリスクを抑える投資手法です。国内外の株式や債券、不動産など、値動きの異なる資産に分けて投資することで、一部の資産が値下がりしても他の資産の値上がりがあれば損失をカバーできる可能性があります。

投資先を一つに集中させると、その投資先の価格が下がったときに保有資産全体の価値が大きく目減りする恐れがあります。

さまざまな資産でバランスよく運用することで、資産価値が大きく目減りするリスクの軽減が期待できるため、分散投資は資産形成に取り組む多くの投資家に注目されています。

 

分散投資の代表的な3つの手法

分散投資の対象は、大きく3つに分けられます。それぞれの特徴を理解し、効果的に組み合わせることが重要です。

資産の分散

異なる種類の資産に投資する方法です。株式、債券、不動産、金(ゴールド)など、値動きの特徴が異なる資産を組み合わせて運用することで、保有資産全体の値動きを緩やかにする効果が期待できます。

一般的に、株式と債券は異なる値動きをすると言われています。また、金は有事に強いと言われており、紛争や景気後退などのリスク回避局面で価格が上昇する傾向にあります。

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地域の分散

国内だけでなく、海外にも投資対象を広げる方法です。国や地域によって政治・経済状況は異なるため、投資対象国・地域を分けることで特定の国のリスクに運用成績が左右されにくくなります。

米国や欧州などの先進国、新興国の株式や債券などを組み合わせれば、世界経済全体の成長を取り組むことも可能です。

時間の分散

一度にまとめて投資するのではなく、タイミングを分けて少しずつ投資していく方法です。代表的なものとして、「毎月1万円」のように定期的に一定額ずつ購入する「ドルコスト平均法」があります。

株式や投資信託などの金融商品は価格が変動します。ドルコスト平均法なら価格が高いときは少ない数量を、価格が低いときは多い数量を購入することになるため、長期的には平均購入単価を抑える効果が期待できます。

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分散投資を実践する方法

分散投資は単に投資先を増やすのではなく、自分に合った方法で計画的に取り組むことが重要です。具体的には、以下の3つを意識するとよいでしょう。

リスク許容度に応じて資産配分を決定する

リスク許容度とは、どの程度のリスクを受け入れられるかの度合いです。資産の種類によって、期待できるリターンやリスクは異なります。リスクを抑えたい人は預貯金や債券の比率を高め、リターンを重視する人は株式を多めにするのが一般的です。

資産配分を決める際に注意したいことは、分散しすぎると期待リターンが小さくなる場合があることです。また、投資先が重複していないか、コスト(手数料)が適切かなども定期的に確認しましょう。

定期的にリバランスを行う

リバランスとは、当初の目標に沿って資産配分を調整することです。投資を続けていると、価格変動によって資産配分が崩れてしまうことがあります。定期的にリバランスを行うことで、当初の資産配分を維持しながら運用を続けることができます。

例えば、株式の割合が増えすぎていたら、一部を売却して他の資産に回すことで、リスクを適切にコントロールすることが可能です。

長期的な視点で投資を続ける

分散投資では、短期的な値動きに一喜一憂せず、長期的な視点で投資を続けることも重要です。ドルコスト平均法による積立投資を長く続けるほど、平均購入単価が平準化される効果が期待できます。

さらに、複利効果を活用できるのもメリットです。投資で得られた利益を元本に組み入れて再投資すると、より多くの利益を得ることができます。一般的には、運用期間が長くなるにつれて複利効果は大きくなります。

 

分散投資を実践するなら投資信託がおすすめ

初心者の方が分散投資を行うなら、投資信託を活用するのがおすすめです。ここでは、投資信託が分散投資に向いている理由を紹介します。

複数の資産・銘柄に投資できる

投資信託は、複数の投資家から集めた資金を一つにまとめ、株式や債券などさまざまな資産で運用を行う金融商品です。1本の投資信託を購入するだけで、自然と分散投資を実践できます。

専門家に運用を任せられる

投資信託は、ファンドマネージャーと呼ばれる運用の専門家が、運用方針に基づいて資産配分や売買を行います。専門家に運用を任せられ、定期的にリバランスも行ってくれるため、投資の知識や経験に自信がない方でも無理なく分散投資を続けることが可能です。

少額から購入できる

個人で株式や債券、不動産などに分散投資をしようとすると、まとまった資金が必要になります。しかし、多くの投資信託は数百円~1,000円程度の少額から購入可能です。投資資金が限られている方でも、少額から分散投資を始めることができます。

積立投資に対応している

投資信託は、多くの金融機関で積立投資に対応しています。毎月一定額を自動的に購入できるため、時間の分散になり、リスクの軽減につながります。また、金融機関が自動的に購入してくれるため、手間をかけずに運用を続けることができるのもメリットです。

 

分散投資を成功させるための投資信託の選び方

投資信託はさまざまな種類があります。分散投資を成功させるには、以下の点を意識して自分に合った投資信託を選ぶことが重要です。

運用方針や投資対象を確認する

投資信託は、ファンドごとにインデックス型、アクティブ型など運用方針が異なります。投資対象も日本に特化しているものや、新興国も含めて幅広い地域に投資するものなどさまざまです。投資信託を選ぶときは、自分の投資目的に合うかどうかを事前に確認しましょう。

信託報酬などのコストを比較する

投資信託は、信託報酬(運用管理費用)や購入時手数料などのコストがかかります。特に信託報酬は、保有期間中は継続してかかるため、長期保有するほど運用成果に大きな影響を与えます。信託報酬のコストを意識して、投資信託を検討することも大切です。

1本で国内外の資産に分散投資するファンドを利用する

時間や手間をかけずに分散投資を実践したい場合は、1本で国内外の株式、債券、不動産などに幅広く投資するファンドを利用することも有効です。リバランスも任せられるため、複数の投資信託を組み合わせるよりも簡単に分散投資ができます。

資産配分や信託報酬などのコストはファンドによって異なるため、リスク許容度に応じて自分に合ったものを選びましょう。

「トラノコ」なら簡単に本格的な国際分散投資ができる

トラノコは、簡単に本格的な国際分散投資ができる投資アプリです。リスク許容度に応じた3つのトラノコファンドから選ぶだけで、世界の株式、債券、不動産などへ幅広く分散投資ができます。ファンドマネージャーがリバランスを行ってくれるのもメリットです。

また、トラノコは「月額利用料390円+運用報酬0.33%(ともに税込)」というユニークな料金体系です。投資すればするほど、資産が増えれば増えるほどお得になる設計になっています。

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まとめ

分散投資は、リスクを抑えながら安定的なリターンを目指すために欠かせない考え方です。投資信託を活用すれば、初心者の方でも手軽に分散投資を始められます。「資産」「地域」「時間」の3つの分散を意識し、自分のリスク許容度に合わせた資産配分を検討しましょう。

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