トラノコのウィークリー解説の読み方は?理解を深めるために知っておきたい経済用語も紹介
公開日:トラノコでは、ご利用者向けに「ウィークリー解説」という投資情報コンテンツを提供しています。わかりやすいウィークリー解説の内容によって、初心者の方でも最新のマーケット環境について理解することが可能です。
この記事では、トラノコのウィークリー解説の読み方や理解を深めるために知っておきたい経済用語、活用する際の注意点を紹介します。
コンテンツ
トラノコの「ウィークリー解説」とは
ウィークリー解説は、トラノコアプリ内で毎週金曜日に発信している投資情報コンテンツです。
1週間を振り返り、トラノコ各ファンドの基準価額が上昇または下落した要因を専門家が解説しています。トラノコ各ファンドに影響を与えやすい、株式や為替の動向を中心に解説しているのが特徴です。ウィークリー解説の内容は、土曜日の朝にメルマガでも配信しています。
▼トラノコアプリ画面のホームにある赤丸のアイコンを押すと、ウィークリー解説の画面に遷移します。
▼また、画面下部のメニューを押し、トラノコ情報のウィークリー解説から確認することも可能です。
ウィークリー解説を読むメリット
ウィークリー解説を読むことで、次のようなメリットを得られます。
- トラノコ各ファンドの基準価額の変動要因がわかる
- 継続して読むことで経済や投資の知識が身につく
- 世界情勢とマーケットやファンドとの関係がわかり、楽しく投資に取り組める
トラノコは毎月コツコツ分散投資を行うスタイルのため、初心者の方でも市場の動きに一喜一憂することなく、無理のないペースで投資を続けられます。とは言え、自身の大切な資産を管理するうえで、世界情勢がファンドの基準価額に及ぼす要因や影響を知っておくことは大切です。
ウィークリー解説では直近の1週間を振り返り、株式や為替に影響を及ぼすイベントの内容や投資家の心理、トラノコ各ファンドの基準価額との関係について専門家がわかりやすく解説しています。
経済や投資の知識が自然と身につき、楽しく投資に取り組めるようになると思います。
ウィークリー解説の理解を深めるために知っておきたい経済用語
基本的な経済用語の意味を知っておくと、ウィークリー解説の内容をより理解しやすくなります。ここでは、投資初心者が押さえておきたい経済用語を紹介します。
FRB(米連邦準備制度理事会)
日本における日本銀行と同じく、米国の中央銀行制度の最高意思決定機関です。The Federal Reserve Boardの略称で、日本語では「連邦準備制度理事会」といいます。7人の理事(うち議長1人、副議長1人)で構成されており、米国の金融政策(金利の引き上げ・引き下げなど)の策定を行います。
FRBの金融政策や議長の発言は、株式や為替など金融市場全体に影響を与えるため、経済ニュースなどで大きく報道されます。
FOMC(米連邦公開市場委員会)
米国の金融政策を決定するために、FRBが開催する会合です。Federal Open Market Committeeの略称で、日本語では「連邦公開市場委員会」といいます。FOMCは約6週間ごとに年8回開催され、景況判断や政策金利の方針が公表されます。
FOMCの方針については金融市場の関心が高く、日本の株価や為替にも影響を与えるため、注目されている会合です。
金融政策決定会合
日銀が、政策金利の上げ下げなどの金融政策を決定する会合です。米国におけるFOMCにあたります。年8回、それぞれ2日間にわたって開催されます。
金融市場の注目度が高いイベントの一つで、その決定内容や日銀総裁の発言は経済ニュースで大きく取り上げられます。特に政策金利の動向は株価や為替に与える影響が大きいため、定期的に確認しておくのがおすすめです。
政策金利
景気や物価の安定のために、中央銀行が設定する短期金利のことです。金融機関の預金金利や住宅ローンなどの貸出金利の基準となります。
一般的には、景気が悪いときは金利を下げます(利下げ)。貸出金利が低くなると企業や個人は資金を調達しやすくなるため、個人消費や設備投資が活発になり、景気拡大につながります。反対に、景気が良いときには金利を上げます(利上げ)。消費や設備投資を抑制することで、経済の過熱や物価上昇を抑えることが狙いです。
株価は様々な要因で変動しますが、利下げは株価上昇、利上げは株価下落につながりやすい傾向にあります。
インフレ・デフレ
モノやサービスの値段(物価)が継続的に上がる状態をインフレ(インフレーション)、下がる状態をデフレ(デフレーション)といいます。
インフレが続くと、お金の価値は相対的に下がります。物価が上がると、同じ商品を購入するのにより多くのお金が必要になるからです。逆に、デフレが続くとお金の価値は相対的に上がります。物価が下がると、今までと同じ金額でより多くの商品が買えるようになるからです。
インフレ・デフレは株価や金利、為替にも影響するため、仕組みを理解しておくとウィークリー解説の内容を理解しやすくなるでしょう。
インフレ・デフレと物価の関係については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:「インフレ」「デフレ」ってなに?物価との関係やインフレ時に始めやすい資産運用をわかりやすく解説(トラの知恵記事)
円高・円安
外貨(ドルなど)に比べて円の価値が高くなることを「円高」、低くなることを「円安」といいます。
例えば、円相場が1ドル=100円から1ドル=90円になると、今までより少ない円で1ドルに交換できる(円の価値が上がる)ため、円高の状態です。反対に1ドル=110円になると、1ドルを手に入れるためにより多くの円が必要になる(円の価値が下がる)ので、円安になったといえます。
投資信託の中には、外国株式や外国債券などの外貨建て資産に投資しているものもあります。外貨建て資産は円安になると為替差益が発生し、円ベースでの評価額が上がるため、投資信託の基準価額が上昇する要因となります。逆に、円高は基準価額の下落につながります。
為替介入
正式名称は「外国為替平均操作」で、通貨当局が為替相場に影響を与えるために外国為替市場で通貨間の売買を行うことを指します。為替相場の急激な変動を抑え、その安定化を図ることが目的です。日本では、財務大臣の権限において実施されます。
米国雇用統計
米国の雇用情勢を示す統計です。原則として、毎月第1金曜日に米国労働省が公表します。10数項目の数値が公表されますが、中でも「失業率」と「非農業部門雇用者数」は特に注目度の高い指標です。
米国雇用統計は景気状況を示す経済指標であり、FRBの金融政策の判断材料にもなります。株式市場や為替相場に影響を与えるため、国内の経済ニュースでも大きく取り上げられます。
消費者物価指数
総務省が毎月公表している、消費者が購入するモノやサービスの物価変動を示す経済指標です。英語名称のConsumer Price Indexを略して「CPI」と呼ばれることもあります。
対象品目全体を表す「総合指数」のほか、価格変動が大きい生鮮食品を除いた「生鮮食品を除く総合指数」なども公表されます。
物価変動がわかる消費者物価指数は「経済の体温計」とも呼ばれており、国内の経済政策や金融政策を決める際の判断材料として使われるため、金融市場から注目されています。
リスクオン・リスクオフ
リスクオンとは、投資家がリスクをとってリターンを追求しやすい相場環境を表す言葉です。例えば、主要国の景気が良く、株式などに資金が向かいやすい状況を指します。
リスクオフはリスクオンの対義語で、投資家がリスクを回避してより安全な資産に向かいやすい相場環境にあることです。景気減速の懸念が高まるとリスクオフの流れになり、安全資産とされる日本国債や米国債などに投資家の資金が向かいやすくなります。
NISA(少額投資非課税制度)
2014年1月にスタートした少額投資非課税制度です。株式や投資信託などを運用して得た利益には、通常約20%の税金がかかります。しかし、NISA口座で投資した場合は非課税になり、利益がすべて手元に残るため、効率的に資産を増やすことが可能です。
NISAは、2024年1月から新制度が開始されました。「つみたて投資枠」と「成長投資枠」があり、両枠を併用すると年360万円、生涯で1,800万円まで非課税で投資できます。NISAを利用するには、金融機関でNISA口座を開設する必要があります。
iDeCo(個人型確定拠出年金)
自分で掛金を拠出し、自分で選んだ商品(投資信託など)で運用して資産を形成する私的年金制度です。加入は任意で、公的年金(国民年金、厚生年金)とは別に給付を受けられます。原則として、掛金は65歳まで拠出可能で、60歳以降に運用成績に応じた老齢給付金を受け取る仕組みです。
iDeCoの掛金は全額所得控除となり、所得税や住民税が軽減されるのがメリットです。また、運用益も非課税になるため、効率的に資産形成ができます。
職業などによって加入資格が異なるため、まずは勤務先の担当部署や取扱金融機関に相談するといいでしょう。
関連記事:
iDeCoの節税効果はどのくらいお得?3つの税制メリットとシミュレーションを紹介
https://toranochie.com/column/ideco-tax-saving/
トラノコのウィークリー解説を活用する際の注意点
トラノコのウィークリー解説は、世界情勢がマーケットやファンドに及ぼす影響を理解する一助となります。短期の値動きに一喜一憂せず、長期投資を心掛けることが大切です。
まとめ
トラノコでは、毎週金曜日にアプリ内でウィークリー解説を発信しています。1週間の出来事を振り返り、ファンドが上昇あるいは下落した要因を確認できるため、継続して読むことで、自然と経済や投資の知識が身につくのもメリットです。
また、基本的な経済用語を理解しておくと、ウィークリー解説の内容をより理解しやすくなります。まずは、この記事で紹介した経済用語の意味を理解することから始めてみてはいかがでしょうか。