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大学生の生活費の目安を紹介。一人暮らしと実家住まいの平均金額は?

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大学生の一人暮らしは、生活費にいくらかかるのでしょうか?初めての一人暮らしでも安心できるよう、生活費の目安をチェックしましょう。できるだけ生活費を抑えて暮らすための節約方法や、生活費が足りないときにおすすめのアルバイトも紹介します。

一人暮らし大学生の生活費は約9.2万円

日本学生支援機構の『令和2年度学生生活調査集計表 大学昼間部』によると、大学生の一人暮らしにおける生活費の平均は『約9万2000円』です。生活費の内訳や、地域により異なる家賃について見ていきましょう。

生活費の内訳

一人暮らしをしている大学生の平均的な生活費は、1カ月に約9万2000円です。この中から食費や家賃など必要な支出を支払います。内訳は以下の通りです。

  • 食費:約2万2800円
  • 住居・光熱費:約4万1500円
  • 保健衛生費:約3500円
  • 娯楽・嗜好品:約1万1300円
  • その他日常費:約1万3200円

住居・光熱費の割合が約45%と大きく、次いで食費に多くかかっています。娯楽にかける費用やその他の日常費もあるため、遊びや趣味に使うお金もある程度確保できているでしょう。

割合の大きい家賃は進学先の地域で異なる

生活費の約半分を占める家賃は、進学先の地域によって差が大きい費用です。進学のため東京都で暮らす場合、23区内ならワンルームでも家賃が7万円〜10万円という相場のエリアもあります。

一方、都心部から離れたエリアであれば、東京都や神奈川県など首都圏でも、ワンルームマンションを4万円台で借りられるエリアが多いでしょう。

地方であれば、家賃が3万円台の地域もあります。平均金額と合わせて、進学先の学校がある地域の物件を実際に調べてみると、相場観が分かるでしょう。

一人暮らし大学生の収入は?

生活費や学費を支払うための収入は、一人暮らしだと18万7725円です。大学生はこれだけの収入をどのように得ているのでしょうか?収入の内訳や仕送りの平均額を確認します。

収入のメインは仕送り

大学生の一人暮らしの収入は、『仕送り』『奨学金』『アルバイト』で成り立っているケースがほとんどです。それぞれ1カ月にいくら受け取っているのでしょうか?

  • 仕送り:約12万円
  • 奨学金:約3万5000円
  • アルバイト:約2万8000円

収入の内訳を見ると、ほとんどが実家からの仕送りに頼っていると分かります。また収入が18万円以上あるにもかかわらず、支出が約9万2000円とおよそ半分の金額に抑えられているのは、収入には学費にあてる分も含まれているためです。

仕送りは平均約12万円、仕送りなしの学生も

学校中心の生活を送る学生にとって、仕送りはメインの収入源です。仕送りの平均金額は約12万円で、全体の約半数にあたる49.1%の大学生は、仕送りのみで大学に通っています。

一方、仕送りのみでは不十分と感じている学生が13.3%、仕送りのみでは大学に通い続けられない学生が12.4%です。

中には実家からの仕送りを受けておらず、生活費と学費を自力で捻出している学生も『5.8%』存在します。

一人暮らし大学生におすすめの節約方法

仕送りだけでは不自由を感じる・就学できない、もしくは仕送りがないという学生が全体の半数と分かりました。得られるお金が十分でない中、一人暮らしをしながら大学へ通うには、節約し余計な支出を抑えなければいけません。

大学生が実践しやすい節約方法をチェックしましょう。

スマホを格安SIMにする

まずはスマホを見直します。大手キャリアのスマホを使っているなら、格安SIMへ乗り換えるだけで月に数千円の節約が可能です。

また既に格安SIMを使っている場合でも、利用の仕方によっては他社への乗り換えで節約できるかもしれません。中には月額料金0円から使えるスマホもあります。

主に利用する場所が格安SIMの対応エリア内であれば、今使っているスマホと変わらない使用感で料金を安く抑えられるはずです。

食事は自炊する

自炊を心がけるのも節約につながるポイントです。外食やコンビニで全ての食事を済ませていると、食費は平均の約2万2800円では足りなくなってしまいます。

今まで自炊をしたことがないなら、まずは毎食ごはんを用意するところから始めるのがおすすめです。週末にまとめてごはんを炊いておき、1食分ずつ分けて冷凍しておけば、レンジで解凍してすぐに食べられます。

料理が苦手なら、レトルトや冷凍食品を活用してもよいでしょう。豆腐やもやしなど、安い食材を使い簡単に作れるメニューを少しずつ覚えていくと、バリエーションが増えて楽しみながら続けられます。

学生寮やシェアハウスを選ぶ

生活費の約半分を占める家賃を節約できれば、生活費をぐっと抑えられます。進学先の学校に学生寮があるなら、入寮できないか問い合わせてみましょう。

家賃が高くなりがちな東京都内でも、学生寮なら月額1万円で住める場合もあります。エリアによっては5万円近く生活費を節約できるかもしれません。

学生寮がないなら、シェアハウスを探してみてもよいでしょう。台所や風呂・トイレなど水回りは共同ですが、周辺の家賃相場より安い金額で部屋を探せます。

帰省には早期割引や学割を活用する

長期休暇に入ると実家に帰省する学生も多いでしょう。日々の節約を頑張っていても、帰省にかかる費用が高額では負担が一気に増えてしまいます。

帰省費用の節約には『早期割引』の活用がおすすめです。例えば『えきねっと』を利用して20日前までに申し込めば、50%オフで購入できる乗車券や特急券が見つかります。

航空会社は、学生がお得に購入できるチケットを用意しています。早めに帰省の予定を立てておけば、新幹線や飛行機にかかる費用の節約が可能です。

実家住まい大学生の生活費と収入

実家から大学へ通っている大学生の生活費や収入はいくらなのでしょうか?一人暮らしの大学生とどのくらい生活費が違うのか見ていきましょう。

生活費の平均は約3万円

実家住まいの大学生の生活費は平均で『約3万円』で、内訳は以下の通りです。

  • 食費:約7000円
  • 保健衛生費:約3500円
  • 娯楽・嗜好品:約1万円
  • その他の日常費:約1万円

アパートやマンションを借りないため、家賃や光熱費の支払いがなく、食費も家で食べれば不要なケースが多いでしょう。

生活費の平均額を比べてみても、一人暮らしでかかる住居・光熱費4万1500円と、食費の差額1万5800円がかからない分、実家住まいの方が生活費を抑えられます。

収入の内訳は小遣い、アルバイト、奨学金

収入源は一人暮らしの場合とほぼ同じです。一人暮らしの仕送りに相当する家庭からの給付と、奨学金・アルバイトで構成されています。内訳は以下の通りです。

  • 家庭からの給付:7万9600円
  • 奨学金:約2万8000円
  • アルバイト:約3万4000円

家庭からの給付と奨学金の合計額は学費とほぼ同額に、アルバイトの収入は1カ月の生活費とほぼ同額になるため、それぞれ学費と生活費として使用されていると考えられます。

生活費が足りないなら好条件のアルバイト

節約してやりくりしても生活費が足りないと感じるなら、より好条件のアルバイトに取り組むとよいでしょう。時給の高さだけでなく、まかないの有無や働き方にも注目し、大学生活と両立しやすいアルバイトを選ぶのがおすすめです。

時給の高い「家庭教師」

効率的に稼ぐには、できるだけ時給の高いアルバイトが向いています。時給1500~1800円が相場の『家庭教師』なら、比較的短時間で必要なお金を稼げるでしょう。

例えば時給1800円で1回90分の授業を週に3回担当すれば、1カ月で3万2400円稼げます。複数の教科が担当でき、授業に入れる日数が多いほど、よりたくさん稼げるアルバイトです。

まかない付きの「飲食店」

お金を稼ぎながら生活費を節約できれば、支出を減らし使えるお金を増やせます。まかないのある『飲食店』でのアルバイトなら、家賃の次に高額な食費の節約が可能です。

まかないを無料で食べられるお店もあれば、食事補助があり割引価格で食べられるお店もあります。自分の好きなメニューのあるお店でアルバイトをすれば、おいしく食事を楽しみながら稼げる方法です。

長期休暇で集中的に稼ぐ方法も有効

学校の勉強とアルバイトの両立が難しいと感じるなら、長期休暇だけ集中的に働ける『リゾートバイト』や『イベントスタッフ』など、短期バイトに取り組むのもよいでしょう。

例えばリゾートバイトなら、夏休みや春休みなどの長期休暇にリゾート地へ行き、住み込みでホテル・旅館・テーマパークなどのスタッフとして働きます。

住み込みのため、働いている期間中の家賃や食費はかかりません。夏休みと春休みに1カ月ずつフルタイムで働けば、1年分の生活費をまとめて稼げます。

大学が始まったら、短期バイトで貯めたお金から少しずつ生活費を取り崩していきましょう。勉強に集中しながら生活費を稼げる方法です。

少額から将来のための資産形成も

学生の本文は学業なので、アルバイトをしすぎて勉強ができないというようなことになっては本末転倒ですが、学生のうちから少額からでも投資をはじめることで将来のための資産形成の第一歩を踏み出すことができます。

将来のための資産形成は長期で資産をコツコツ積み上げることが重要です。学生のうちから投資に関わることで、投資を通じて世の中の流れが見える「学び」もあります。

トラノコでは学生の皆さんには23歳の誕生日を迎えるまで月額利用料が無料の「トラノコ学割」を提供しています。トラノコ学割を利用することで、極めて低いコストで世界の資産への投資が可能ですので、毎月少しずつでも投資をする習慣も身につけることをおすすめします。

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まとめ

大学生になると、一人暮らしをしながら学校へ通う人も増えるでしょう。一人暮らしをしている大学生の生活費は、平均で約9万2000円です。

一人暮らしを始めると、仕送り・奨学金・アルバイトの収入源で生活費をやりくりしながら、授業料を支払わなければいけません。生活費を節約するには、格安SIMの活用・自炊・学生寮やシェアハウス・帰省時の早割の利用などが有効です。

節約しても生活費が不足するなら、好条件のアルバイトに取り組むのもよいでしょう。高時給の家庭教師のほか、まかないが魅力の飲食店や、長期休暇に集中して稼げる短期バイトもおすすめです。

必要な生活費の目安や、節約のポイント・稼げるアルバイトについて知っていれば、初めての一人暮らしも安心して始められます。

少額でも投資を行う習慣も身につけ、社会人になる準備もしましょう。

参考:独立行政法人 日本学生支援機構『令和2年度 学生生活調査結果』(令和4年3月)

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