株式とは?基本の知識や少額で投資する方法を分かりやすく解説
公開日: 最終更新日:株式とは企業が発行する有価証券です。なぜ企業は株式を発行するのでしょうか?発行する理由や株式の売買方法について見ていきましょう。株式投資で得られる利益の種類や、少額から始められる株式投資についても解説します。
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株式とは何か?分かりやすく解説
企業は資金調達の方法として株式を発行します。発行された株式の売買や株式投資について知るために、まずは株式の基本の仕組みを理解しましょう。
株式を保有すると企業のオーナーになれる
投資家が企業の株式を購入すると、企業のオーナー(株主)の1人になれます。例えば発行されている株式の1%を保有していれば、企業の1%を所有している状態です。株主は株主総会での議決権も持っています。
企業活動により利益が出ると、その一部を受け取れるのも株主の特徴です。
有価証券の発行による企業の資金調達方法
企業が株式を発行するのは『資金調達』のためです。企業が事業を運営したり新商品を開発したりするには、資金を用意しなければいけません。
金融機関から『融資』を受け資金を調達する方法もありますが、融資はすなわち「借金」であり、いずれ返済が必要です。利息も支払わなければならず、借入時には担保の設定を求められることもあります。
一方株式であれば、返済の必要はありませんし、担保の設定も不要です。
加えて業績アップにより株価が上がれば、同じ発行数でも、より多くの資金が調達できるのも特徴です。企業にとってメリットの多い資金調達方法といえます。
株式は証券取引所で売買できる
株式の売買が行われているのは『証券取引所』です。新聞やニュースでさまざまな企業名と金額がリスト化されているのを見たことがある人も多いでしょう。ただし実際に私たちが株式を取引するときには、証券取引所ではなく『証券会社』を通して行います。
上場企業の株式は証券取引所で売買できる
一般的に売買できる株式は、証券取引所に上場している企業の『上場株式』です。例えば東京証券取引所には3825社(2022年8月末現在)の上場企業が名を連ねています。この3825社の中からよいと思う企業を選び、株式の購入が可能です。
株式の価格はその時々で変動します。証券取引所ではその時点の価格である『時価』や、その日の取引が始まったときの値段である『始値』、最も高い値段の『高値』、最も安い値段の『安値』などをすぐに確認できます。
そのほかにも投資の判断に役立つさまざまな情報を公開しているため、事前に調査し投資するかを判断しましょう。
売買は証券会社を通じて行う
株式の売買が行われているのは証券取引所ですが、個人が株式の取引をするときは『証券会社』を通じて行います。証券取引所に直接発注するわけではない点に注意しましょう。
証券会社が個人投資家の出した注文を証券取引所へ取り次ぎ、売買する仕組みです。そのため株式投資を行うには、まず証券会社に口座を開設しなければいけません。
株式の購入手順
株式を購入するときの手順も確認しましょう。手順は大きく分け、証券口座の開設・株式の銘柄選び・買い注文の3ステップです。それぞれどのような手続きが必要なのか見ていきます。
証券会社に口座を開設し入金する
まず必要なのは証券会社での口座開設です。さまざまな証券会社があるため、手数料や取扱い商品を確認した上で選ぶとよいでしょう。
最近では、多くの証券会社が口座開設をインターネットで受け付けています。マイナンバー確認書類と身分証明書などを用意し、必要事項を漏れなく記入し申し込みます。
審査に通過すると口座開設完了の通知が届き、システムにログインができるようになります。株式の購入に必要な金額を入金すれば取引を始められます。
証券口座への入金方法は、『銀行振込』や『即時入金サービス』の利用が可能です。即時入金サービスであればタイムラグが発生することなく証券口座へ入金されるため、すぐに取引したいときに便利です。
購入する株式の名柄を選ぶ
次に購入する株式の銘柄を選びます。銘柄選びでは以下の点を確認しましょう。予算に合う株式かもチェックします。
- 事業内容
- 売上や利益
- 会社の動向
- 配当や株主優待
- 株価
買いたい銘柄が決まったら、取引システムで購入する数量と買い方を指定しましょう。
買い注文を出し取引成立
買い注文の方法は希望の価格で売買する『指値注文』や、売買する価格を自分で設定せずにそのときの最も低い売り注文の価格で売買する『成行注文』などが代表的です。
指値注文は、株価が指定した金額以下にならなければ成立しません。そのため場合によっては取引が成立しない可能性もあります。
成行注文であれば必ず約定しますが、希望の株価での取引はできないかもしれません。買い方の特徴を把握した上で注文を出しましょう。約定すれば取引成立です。
株式投資で得られる利益は3種類
株式の売買を通して利益を得ようとするのが株式投資です。株式で得られる可能性のある『売却益』『配当益』『株主優待』の3種類について、それぞれ解説します。
売却益(キャピタルゲイン)
『キャピタルゲイン』ともよばれる売却益は、購入した株式を売却し得られる利益です。例えば10万円で買った株式が15万円になったときに売却すれば、差額分の5万円が利益になります。
そのため売却益を狙うときには、今後の業績が右肩上がりに向上し、株価が上昇していくと予想される企業の株式を購入します。購入時点より株価が下がったときに売却し、損失が発生するのを避けるためです。
配当益(インカムゲイン)
企業は利益が出ると、その一部を投資家へ還元することがあります。それが『インカムゲイン』と呼ばれる配当金です。配当金は株式を保有していることで得られる点が、売却益と異なります。
権利確定日に株主名簿に名前が記載されていることで、配当金を受け取る権利を得られる仕組みです。また配当金の有無や金額は、企業の業績や方針などに左右されます。
配当金を目的とした投資をするには、購入した株価に対し1年間に受けられる配当金の割合を示す『配当利回り』や、純利益から配当金をどのくらい払っているかを示す『配当性向』をチェックするとよいでしょう。
株主優待
企業が自社製品やサービスを株主に贈る株主優待も、注目すべきポイントです。例えば有名テーマパークを運営する企業の株主には、テーマパークのパスポート券がプレゼントされます。
展開するスーパーマーケットの割引券を配布する企業や、クオカードや商品券を配布する企業もあるため、日常的に利用しやすい優待を用意している企業へ投資するのも一つの方法です。
配当益と同様、株主優待を受け取るには権利確定日に株主名簿に名前が記載されていなければいけません。
少額の予算でも株式投資は可能
株式投資というと大きな資金がなければチャレンジできないと考えている人もいるかもしれません。しかし実際には、少額の予算でも始められる投資です。株式投資の基本単位である『単元』について知った上で、少額で購入できる株式をチェックしましょう。
売買する株式の単位は「1単元」が基本
株式を売買するときには、1単元でのやり取りが基本です。かつては1単元の株数は企業ごとに違いましたが、現在は全国の取引所では100株=1単元で統一されています。
そのため仮に1株=1万円の株式を買おうと思うと、通常は100万円が必要になります。また単元は1単元や2単元など整数倍で取引が行われるため、1.5単元といった半端な数では取引できません。
「単元未満株」なら1株から購入可能
基本の取引は1単元単位で行うと分かりました。しかし『単元未満株』であれば1株から株式を購入できます。数千円や数百円の株式を選べば、少ない資金でも株式投資にチャレンジ可能です。
ただし単元未満株は、全ての証券会社で取り扱っているわけではありません。購入するときには、扱っている証券会社に口座を開設しましょう。
権利確定日に株式を保有していれば配当金を受け取る権利も発生しますが、株主に認められている議決権はありません。
「株式ミニ投資」なら1/10単位で購入可能
通常の株式投資の10分の1の株数で株式を購入できる『株式ミニ投資』という取引方法もあります。1単元分100万円の資金を用意できなくても、1/10の10万円なら用意できるという人におすすめです。
株式ミニ投資の場合も、権利確定日に株主名簿に名前が記載されていれば、持ち分に応じて配当金を受け取れます。ただし保有数が1単元に満たないため、議決権や株主優待は基本的に対象外です。株式ミニ投資も扱っている証券会社は限られています。
株式を対象とした「投資信託」で分散投資も
『投資信託』の投資対象には株式が含まれることもあるため、投資信託の購入で間接的に株式に投資することができます。投資家から集めた資金をプロが運用するため、自分で株式の銘柄を決定する必要はありません。
投資信託では投資家から集めた資金を使い、さまざまな企業の株式へ投資します。そのため、投資信託を購入するだけで自動的に分散投資ができていることも特徴です。
加えて売買のタイミングも含め、難しい判断は全てプロのファンドマネージャーに任せられるため、初心者でも取り組みやすいでしょう。
また数百円から購入できる投資信託や、貯めたポイントで購入できる投資信託もあるため、ほかの方法より手軽に始めやすいといえます。毎月一定金額を買い増す『積立投資』にも向いている商品です。
気軽に投資を始めるなら「トラノコ」
気軽に投資を始めたいと考えているなら『トラノコ』がおすすめです。スマホで簡単に口座開設が行え、ごく少額から投資を始められます。
おつりやポイントで資産運用を始められる
トラノコの特徴は自分のスタイルで投資ができる生活密着型であること。毎月同額の積み立て投資はもちろん、おつりを投資や各種ポイント・ANAマイルで投資できます。
また、歩数計アプリ「マネーステップ」と連携して行う「歩いて投資」をはじめ、サービス利用や動画視聴、アンケート回答など、さまざまな方法で独自のトラノコポイントを獲得できるサービスも充実。トラノコポイントは投資資金として1ポイント=1円で投資に回せるので、楽しみながらコツコツ投資が続けられます。
トラノコが提供しているのは、リスクの大きさで選べる3種類の投資信託です。
- 小トラ:安定重視
- 中トラ:バランス重視
- 大トラ:リターン重視
いずれも、株式のほか、債券や不動産・商品(コモディティ)など世界の資産に投資しているのが特徴です。投資対象が幅広いため、リスク分散効果があり、長期的な資産形成に向けたコツコツ投資に適したサービスです。
まとめ
企業は事業に必要な資金調達のために株式を発行します。この株式の売買を通して利益を得ようとするのが株式投資です。
売買時の株価の差で利益を得る売却益のほか、権利確定日に株主名簿に名前が記載されていることで受け取れる可能性のある配当益や株主優待が、株式投資で期待できる利益です。
株式投資をする際には、基本的には1単元=100株単位で株式を購入します。しかし中には1単元より少ない株数で購入できる、単元未満株や株式ミニ投資があり、少ない予算でも株式投資に挑戦可能です。
株式を対象とした投資信託を購入することで間接的にリスク分散しながら株式に投資することが可能です。まずは気軽に始められるトラノコを活用し、投資にチャレンジしてみましょう。