「ぜいたくをしていないのに、なぜか給料日前にはお金が手元に残っていない」という人もいるでしょう。お金が貯まらないのには、明確な原因があります。節約して貯金を増やしたい人のために、お金が貯まらない原因と家計の見直し方を解説します。

なぜか毎月貯金ができない！原因は二つ

お金が貯まらない理由を知るのは、節約して貯金できる生活を目指すスタート地点です。「収入があるのに、毎月なぜか貯金ができない」という人は、無意識のうちにお金が貯まらない行動をしていないかチェックしてみましょう。

支出が収入を上回っている

お金が貯まらない理由は至ってシンプルで、生活費や遊興費などの支出が、収入を上回っているからです。

浪費していないのにお金が貯まらない人のほとんどは、必要だからと何かと理由をつけて買い物をし、収入と支出の状況を把握していない傾向にあります。

何にいくら使ったのかを把握していないため、無駄遣いしている事実に気付いていないケースも少なくありません。

余ったお金を貯金しようとしている

貯金ができない人の多くは、収入が入ったら家賃や光熱費、通信費、食費などを支払い、残りを遊興費や服飾費などに使う傾向にあるようです。

どんなに貯金をする意欲があっても、家賃、光熱費、通信費、食費、遊興費、服飾費などの生活費に使った余りを貯める感覚でいると、いつまで経っても貯金はできないままです。

支出の状況が分かっていないとお金を湯水のように使ってしまい、給料日前には口座の残高がゼロになってしまう場合もあるでしょう。

節約を成功させる二つのポイント

貯金ができない原因が分かったら、改善するのが大切です。次に、浪費体質を脱却して節約を成功させるためのポイントを紹介します。

家計簿で現在のお金の使い方を確認

貯金できる生活に近づくために、家計簿を用いて、どれぐらいの収入と支出があるのかチェックしましょう。

家計簿をつける際には、固定費と変動費に分けましょう。固定費とは、住居費や保険料など、支払う金額が決まっている支出をいいます。一方で変動費とは、食費や日用品費、娯楽費など、月によって金額が変動する支出を指します。

手帳と家計簿が一体型になっているものや、レシートを撮影するだけで自動的に項目と支出額を記録してくれるアプリもあります。

もしクレジットカードで生活費を支払っている場合には、現金を使ったのと同じように、カードで購入した品物と支払った金額を家計簿に記録するのがポイントです。

毎月の貯金額を決めて天引き貯蓄

家計簿をつけると同時に、少額でもいいので無理なく貯金できそうな金額を決めましょう。

毎月の貯金額が決まったら、会社の財形貯蓄制度や、銀行の自動積立定期預金などを利用して、強制的にお金を貯める仕組みを作ります。財形貯蓄制度とは、会社と連携している金融機関に、毎月の給料やボーナスの一部を積み立てていく制度です。

財形貯蓄制度がない場合には、銀行の自動積立定期預金を利用するとよいでしょう。自動積立定期預金の引き落とし日を、給料日やその翌日に設定しておけば確実に貯金できるのでおすすめです。

すぐに始められる！家計の節約術を紹介

家計を見直す順番を間違えると、節約の効果を実感しにくくなるのも事実です。家計を見直す順番と、節約のポイントを具体的に解説します。

固定費から家計の見直しをスタート

家計の見直しは、毎月の支出額が決まっている固定費からスタートするのがポイントです。

固定費の中でも比較的節約しやすいのが、スマートフォンやインターネット回線などの通信費です。格安スマホに切り替えたり、料金プランを見直したりするだけで、月に数千円の節約につながるケースは珍しくありません。

また電気やガス、スマートフォン、インターネット回線の契約を、一つの会社にまとめるのも一案です。電気やガスの料金の支払いで獲得したポイントを、スマートフォンの通信費を支払う際に使える会社もあります。

食費や日用品費などの変動費を削減

固定費を見直したら、食費や日用品費などの変動費の中で節約できるところはないかチェックしましょう。

食費の節約と聞くと、真っ先に外食やデリバリーのカットをイメージする人もいるかもしれません。しかし外食やデリバリーなどには、生活を豊かにする役割もあるため、一気に利用回数を減らすとストレスになりやすいので注意しましょう。

食費の節約でおすすめなのは、買い物をする店や買い物に行く回数の見直しです。コンビニエンスストアだけではなく、スーパーマーケットやドラッグストアを利用するだけでも、買い物をする際の金額が削減できます。

また、週に1回まとめ買いをしたり、家にある食材を使って作り置きをしたりすると、買い物に行く回数を減らせます。

レシートから無駄遣いをチェック

無駄遣いをしていないか簡単にチェックできるのが、買い物の際にもらえるレシートです。レシートをもらわない人や、もらってもすぐに捨ててしまっている人は、レシートを保管する習慣をつけましょう。

支出は大きく、生活する上で必要な『消費』と、将来の利益を見込んで使う『投資』、無駄遣いの『浪費』に分類できます。

家計簿をつける際にレシートを見て、購入した品物が本当に必要だったのかチェックするのがおすすめです。レシートを見ながら、消費は赤、投資は黄、浪費は青のようにマーカーで色分けすると、視覚的に無駄遣いを把握できます。

貯金額を増やしたい人におすすめな節約方法

「節約しながら貯金額を増やしていきたい」と考える人もいるのではないでしょうか？家計の見直し以外に、おすすめの節約方法を三つ紹介します。

生活費をクレジットカード払いにする

光熱費や通信費、食費などの生活費を全てクレジットカード払いにすると、ポイントが貯まりやすくなります。

クレジットカードの利用で貯まったポイントで買い物をすると、その分のお金を貯金に回せるでしょう。生活費を支払うクレジットカードには、ポイント還元率が高いカードを選ぶのが重要です。

例えばポイント還元率が1％のカードであれば、100円で1ポイントが加算されます。1カ月にかかる生活費が100,000円の場合には、1,000ポイントが貯まる計算です。

1ポイント＝1円で利用できるポイントは多いので、1年間で12,000円分のポイントを獲得できます。ポイントが倍になる日を設定しているクレジットカード会社もあるので、賢く利用して節約につなげましょう。

フリマアプリで不用品を販売

お小遣い稼ぎをするなら、自宅にある不用品をフリマアプリで販売するのもおすすめです。洋服や本、ゲーム機、化粧品など、幅広い商品を自分で販売できます。

売上金は現金としてだけでなく、電子マネーとしても利用できる場合があるので、買い物の際に使用してもよいでしょう。

購入したけれど着ていない洋服や、ほとんど使っていないゲーム機などは、必要としている人が購入してくれる可能性があります。自宅が片付くと同時にお金を増やせる、一石二鳥の節約方法です。

まとめ

貯金できない人は毎月の収支を把握できていないため、お金をある分だけ使ってしまう傾向にあります。節約して貯金をするには、家計簿をつけて収入と支出の金額をチェックし、先取り貯蓄で強制的に貯める仕組みを作るのがポイントです。

家計の見直しをする際は、節約の効果が出やすい固定費から手をつけ、その後に変動費という順番で行いましょう。クレジットカードやフリマアプリを上手に活用すると、現金として使えるポイントや電子マネーが獲得できます。