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投資のポートフォリオはどう作る?分散投資を実現する方法を解説

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※この記事は2023年7月12日時点の内容となります。最新のNISAに関してはこちらの記事をご参照ください。

投資には価格変動リスク、為替変動リスク、信用リスクなどのリスクがつきものです。リスクを抑えて運用するには、ポートフォリオの作成が役立ちます。それでは、ポートフォリオはどのような手順で作成するのでしょうか?定期的な見直しや、簡単に分散投資に取り組める投資信託も紹介します。

ポートフォリオとは異なる投資商品の組み合わせ

株式・債券・REIT・コモディティなど、投資商品にはさまざまな種類があり、それぞれ値動きに特徴があります。どの投資商品にもリスクがあるため、さまざまな投資商品を組み合わせてリスクを抑える分散投資が欠かせません。

分散投資をする際、どの投資商品をどれだけの割合で保有するのかを決め、それらを組み合わせたものがポートフォリオです。

リスクを抑える分散投資に必須

投資商品の保有比率を表すポートフォリオは、投資のリスクを抑える分散投資を行う場合に必須です。例えばA社の株式にのみ投資資金をつぎ込むと、A社の業績が振るわず株価が下落したときに大きな損失を抱えます。

しかし業種の異なるB社やC社など、複数の企業の株式を保有していれば、A社の株価が下落しても、B社やC社の株価が上がっていればそこまで大きな損失には至りません。またB社やC社の株価の上昇により、投資資産を増やせる可能性もあります。

またポートフォリオの最適な構成は、人それぞれで異なります。投資に使える余剰資金が豊富であれば、リスクが高めの投資商品を組み込んでもよいかもしれません。

一方、限られた投資資金で運用するなら、安定した成果を期待できる投資商品を中心にした構成が向いているかもしれません。

ポートフォリオの作り方

ポートフォリオの作成は具体的にどのように行うのでしょうか?作り方の手順とともに、意識すべきポイントや参考になるポートフォリオの例もチェックしましょう。作り方を把握することで、自分に最適なポートフォリオを実現できます。

ポートフォリオ作りの手順

ポートフォリオを作る際にまず行うのは投資商品の分類です。投資対象の商品内でカテゴリー分けをしましょう。例えば同じ株式でも、業種が異なればリスクも値動きも異なります。

そこで株式を『金融』『工業』『IT関連』など、業界ごとに分類します。ほかの投資商品も同様に分類しましょう。次に、分類したカテゴリーごとに投資する銘柄を決めれば、ポートフォリオの完成です。

資産の分散を意識するのがポイント

カテゴリーごとに銘柄を選ぶときには、値動きの異なる投資商品や銘柄を組み合わせるのが、リスクを抑えるポイントです。株式だけでなく、債券やREITなど複数の投資商品を組み合わせることで、相場のさまざまな局面に備えられます。

また同じジャンルの商品でも、どの地域に投資する商品かによってリスクの大きさが異なります。大まかに国内・先進国・新興国に分類されるため、地域ごとのリスクの違いも考慮するとよいでしょう。

参考になるポートフォリオの例を紹介

実際のポートフォリオを見ると、自分のポートフォリオを作成する際の参考になります。例えば『年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)』の基本ポートフォリオは以下の通り、リスクとリターンのバランスを重視した構成です。

年金積立金管理運用独立行政法人の基本ポートフォリオ (2022年12月末現在の基本ポートフォリオ)
投資商品 資産構成割合
国内株式 25.07%
外国株式 24.27%
国内債券 26.07%
外国債券 24.59%

(出所) 年金積立金管理運用独立行政法人「2022年度第3四半期運用状況(速報)」
※各投資商品に許容乖離幅が設定されています。

価格変動リスクが比較的大きめの株式と小さめの債券を組み込んでいるほか、為替レートの変動によるリスクの有無から外国商品と国内商品も組み込んでいます。

定期的な見直しでリスクを最適化

ポートフォリオは作った後もその構成を見直す必要があります。状況に応じて『リバランス』と『リアロケーション』を行うことで、そのときどきに最適なポートフォリオの作成が可能です。

値動きによる変化を元に戻す「リバランス」

作成したポートフォリオの通りに投資商品を購入しても、運用を続ければ価格変動によってその構成比率が変化します。そこで構成比率を戻すために行うのがリバランスです。

リバランスは、ポートフォリオとのずれが一定以上になった際に行うほか、定期的に実施する方法もあります。初めての投資なら、市場の値動きに左右されないよう、定期的に行うのが良いでしょう。

資産配分自体を見直す「リアロケーション」

一方リアロケーションは、ポートフォリオの構成比率そのものを変えることです。投資目的やリスク許容度が変わった場合には、ポートフォリオを変更しなければ望む運用成果を得られません。

購入するだけで分散投資できる投資信託

リスクを抑えつつ投資を行うには、ポートフォリオの作成が欠かせません。しかし投資を始めたばかりのタイミングでポートフォリオを作成するのは、難易度が高いと感じる場合もあるでしょう。

分散投資を行うための初期ポートフォリオの組み合わせ購入や、リバランス、リアロケーションを行うのが面倒だという方におすすめなのが、購入するだけで分散投資を行うことができる投資信託です。税制優遇を受けられる『つみたてNISA』『iDeCo』や、投資アプリ『トラノコ』を通じて、プロが運用をしてくれる分散投資ファンドを購入できます。

アプリで手軽「トラノコ」

手軽に投資信託による分散投資を行うなら、トラノコの利用が便利です。世界中のETF(上場投資信託)で運用している3種類の投資信託から、リスク許容度に応じて選ぶだけで投資を始められます。

1カ月の投資額に上限を設定すれば、毎月同じ金額ずつ買い増していく積立投資も可能です。つみたてNISAやiDeCoのような税制優遇はありませんが、スマホで全ての手続きが完結する手軽さはメリットといえます。

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まとめ

投資のリスクを抑えるには分散投資が有効です。そして分散投資を実施するには、ポートフォリオの作成が欠かせません。投資商品をカテゴリー分けし、値動きの異なるものを選んで組み合わせましょう。

また作成後も、比率を見直し調整するリバランスが必要です。投資目的やリスク許容度が変わった場合には、ポートフォリオの比率自体を変更するリアロケーションも行いましょう。

ポートフォリオの作成が難しいと感じるなら、購入するだけで分散投資ができる投資信託を購入する方法もあります。手軽に始められる投資アプリのトラノコを活用するのもおすすめです。

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