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インカムゲイン・キャピタルゲインはどっちがおすすめ?違いと投資方法を紹介

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投資で得られる利益には、「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2種類があります。両者の違いを理解すれば、どんな投資スタイルが自分に合っているかを判断しやすくなるでしょう。今回は、インカムゲインとキャピタルゲインの違いや投資方法、それぞれ向いている人の特徴を紹介します。

インカムゲイン・キャピタルゲインは何が違う?

インカムゲインとキャピタルゲインでは、利益を得るタイミングや期待できるリターン、リスクなどが異なります。まずは両者の特徴と違いについて見ていきましょう。

インカムゲインとは

インカムゲイン(Income Gain)とは、金融商品を一定期間保有したときに得られる利益です。具体的には、株式の配当金や投資信託の分配金、預金利息などが該当します。

その金融商品を保有している間は、定期的に収入を得られるのが特徴です。金融商品を長期にわたって保有することで、値動きを過度に気にすることなく、安定的に利益を積み上げていくことができます。

インカムゲインのデメリットは、キャピタルゲインに比べて大きな利益が期待できないことです。

たとえば、2024年2月時点における東京証券取引所プライム市場の平均配当利回り(有配会社平均利回り)は2.06%となっています。仮に100万円投資した場合、得られる利益は年2万円程度です(税金、手数料等は考慮外)。安定的に利益を得られたとしても、短期間で資産が大きく増えるような状況は期待できないでしょう。

キャピタルゲインとは

キャピタルゲイン(Capital Gain)とは、保有資産を買ったときよりも高く売ることで得られる値上がり益です。株式や投資信託、不動産など、価格が日々変動する金融商品・資産であれば、売却時にキャピタルゲインが発生する可能性があります。

たとえば、100万円で購入した投資信託の基準価額が3倍に上昇し、評価額が300万円になったときに売却すれば、差額200万円がキャピタルゲインとなります(税金、手数料等は考慮せず)。

キャピタルゲインは、インカムゲインに比べて高いリターンが期待できるのがメリットです。株式の場合、短期間で株価が2倍、3倍と上昇するケースも見られるため、うまく運用できれば資産を大きく増やせるかもしれません。

一方で、キャピタルゲインを得るには、定期的に値動きをチェックして売買タイミングを判断しなくてはならないため、時間と手間がかかります。購入時より価格が下がってしまい、損失(キャピタルロス)が生じる恐れもあります。

投資方法ごとにインカムゲイン・キャピタルゲインを比較

金融商品や資産によって、インカムゲインとキャピタルゲインの内容は変わってきます。ここでは、投資方法ごとにインカムゲイン・キャピタルゲインを比較していきます。

株式

インカムゲイン キャピタルゲイン
配当金 株価の値上がり益

 

株式のインカムゲインは、保有株数に応じて定期的に受け取れる配当金です。配当頻度は年1~2回程度が一般的です。上述したように、上場企業の平均配当利回りは約2%ですが、中には利回り5%を超えるような高配当株もあります。

株式のキャピタルゲインは、株価の値上がりによる売却益です。購入時より株価が上昇したタイミングで売却すれば、値上がり益を得られます。

配当金を目的に長期保有しつつ、株価が値上がりしたタイミングで売却するなど、インカムゲインとキャピタルゲインの両方を得ることも可能です。

ただし、株価は企業業績や景気、為替などさまざまな要因で変動します。株価の値下がりにより、インカムゲインを上回る損失が生じる可能性もある点に注意が必要です。

投資信託

インカムゲイン キャピタルゲイン
分配金 基準価額の値上がり益

 

投資信託とは、複数の投資家から集めた資金を1つにまとめ、専門家(運用会社)が株式や債券などで運用する金融商品です。

投資信託のインカムゲインは、運用益を原資に定期的に支払われる分配金です。分配頻度は年1回、毎月など銘柄によって異なり、中には分配金を出さないものもあります。

投資信託のキャピタルゲインは、基準価額の値上がりによる売却益です。購入時より基準価額が上昇したタイミングで売却すれば、値上がり益を得られます。

投資信託は、分配金を支払わずに再投資するタイプもあります。運用益を投資家に分配せず、元本に組み入れて運用を続けることで、長く運用するほど資産の増え方が大きくなる複利効果が期待できるからです。

債券

インカムゲイン キャピタルゲイン
利子 債券価格の値上がり益(途中売却)

 

債券とは、国や企業などが投資家から資金を借りるために発行するものです。国が発行する「国債」、企業が発行する「社債」などがあります。定期的に利子が支払われ、満期を迎えると額面金額(元本)が払い戻されるタイプが一般的です。

債券のインカムゲインは、定期的に支払われる利子です。利回りは、発行体の信用度や格付、運用期間などに左右されます。債券は発行時に利率などの条件が決まっており、発行体が破綻しない限りは条件通りに利子と元本が支払われるため、資金計画を立てやすいでしょう。

債券は途中売却も可能で、その場合は市場価格で取引されます。もし購入時より債券価格が上がっていれば、売却によりキャピタルゲイン(値上がり益)を得られます。ただし、債券価格が購入時より値下がりし、損失が生じるリスクもある点に注意しましょう。

不動産

インカムゲイン キャピタルゲイン
賃貸収入 不動産価格の値上がり益

 

マンションなどを購入して入居者に貸し出す不動産投資は、賃貸収入がインカムゲインとなります。入居者がいれば毎月家賃を受け取れるため、うまく運用できれば安定した収入源になるでしょう。デメリットは、入居者がいないと家賃が入ってこない「空室リスク」があることです。

所有不動産を購入時より高い価格で売却できれば、キャピタルゲイン(値上がり益)を得ることも可能です。ただし、不動産は売買時に仲介手数料がかかるうえに、築年数が経過するほど建物が老朽化するため、キャピタルゲインを得るのは簡単ではないでしょう。

預貯金

インカムゲイン キャピタルゲイン
利息 なし

 

銀行や郵便局などの預貯金は、残高に応じて定期的に受け取る利息がインカムゲインとなります。2024年3月現在、都市銀行の普通預金金利は年率0.02%程度です。預貯金の利率は低いため、資産を大きく増やすのは難しいでしょう。

預貯金は元本保証で日々の値動きがなく、いつでも自由に引き出せるため、キャピタルゲインはありません。

インカムゲイン・キャピタルゲインの注意点

インカムゲインやキャピタルゲインの獲得を目指して投資に取り組む際は、次の点に注意するといいでしょう。

どちらも元本割れリスクがある

インカムゲインは継続的に利益を得られるため、キャピタルゲインよりも安全で初心者向きと感じるのではないでしょうか。しかし、実際は「インカムゲインだから低リスク」ということはありません。

インカムゲインが主目的だったとしても、投資対象資産は元本保証ではなく、日々の値動きによっては損失が生じる可能性があります。

たとえば、インカムゲインを目的に高配当株に投資した場合、業績悪化により株価が大きく下落して、配当金収入を上回る損失が生じるリスクがあります。

インカムゲインが目的であっても、投資先を複数の資産・銘柄に分散させたり、積立投資で購入タイミングを分散させたりしてリスク軽減を図ることが大切です。

原則としてどちらも課税される

投資で利益を得た場合、原則としてインカムゲイン・キャピタルゲインのどちらも税金がかかります。株式や投資信託の利益には約20%課税されます。仮に株式投資で100万円のキャピタルゲインを得た場合、税金が約20万円差し引かれ、手元に残るのは約80万円です。

税負担を軽減するには、非課税制度(NISA、iDeCo)をうまく活用することが大切です。非課税制度を通じて投資した場合、利益に課税されないため有利といえます。

参考:2024年から新NISAがスタート!旧NISAとの違いをわかりやすく解説(トラの知恵記事)

参考:iDeCoの節税効果はどのくらいお得?3つの税制メリットとシミュレーションを紹介(トラの知恵記事)

 

インカムゲイン・キャピタルゲインはどっちがおすすめ?

インカムゲインとキャピタルゲインのどちらがおすすめかは、資産運用の目的や個人の好みなどによって異なります。どちらか一方を狙うのではなく、両方を目指してバランスよく投資をするのも選択肢です。

ここでは、インカムゲインとキャピタルゲインについて、それぞれ向いている人の特徴を紹介します。

インカムゲインが向いている人

インカムゲインは、資産を保有している間は継続的に収入を得られるのが特徴です。そのため、「給与以外に副収入を得たい」「年金代わりに定期収入が欲しい」などの希望がある人に向いているでしょう。

一度に大きな利益を得るより、長期にわたって安定した収入源を確保したい人はインカムゲインがおすすめです。

キャピタルゲインが向いている人

キャピタルゲインは、インカムゲインに比べて高いリターンが期待できるのが特徴です。将来に向けて資産を大きく増やしていきたい人は、キャピタルゲインが向いているでしょう。

ただし、短期で大きな利益を狙うのはおすすめしません。常に値動きを確認する必要があるため、手間や時間がかかり、仕事や私生活に影響が出る恐れがあります。

特に初心者の方は、長期にわたって投資信託の積立投資を続けるなど、無理なく取り組める方法でキャピタルゲインの獲得を目指すといいでしょう。

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まとめ

インカムゲインは資産の保有中に継続して収入を得られますが、一度に大きな利益は期待できません。キャピタルゲインは大きな値上がり益が期待できる一方で、値動きによっては損失が膨らむこともあります。

それぞれメリット・デメリットがあるため、資産運用の目的や好みに応じて自分に合った投資方法を選択しましょう。

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