トラの知恵

投資教育を企業で行う際のポイントは?実施方法・内容や効果も解説

公開日:

将来に向けた資産形成のために投資の必要性が注目されている昨今。従業員に対する「投資教育」を行う企業も増えています。
しかし自社で投資教育を取り入れるにあたって「どのように投資教育を導入したらよいのか」「どのような点に注意すべきか」という疑問をお持ちのご担当者もいらっしゃるでしょう。

本記事では、企業での投資教育の実施方法や内容、従業員にどのように役立つのか、さらに企業で投資教育を取り入れる際に気を付けたいポイントを紹介します。

今後、自社で投資教育を取り入れる予定のある企業の方はぜひ参考にしてみてください。

企業ではどのような投資教育が行われている?

企業で投資教育が行われる代表例は、企業年金の一種である企業型確定拠出年金(以降、企業型DC)を導入しているケースです。確定拠出年金制度では、確定拠出年金を実施している事業主や制度を運営している国民年金基金連合会に対して、いわゆる「投資教育」を行う義務を定めています。

企業型DCでは事業主が掛金を拠出し、それを従業員自らが選んだ金融商品で運用します。そのため、企業は従業員が適切な資産運用ができるよう、投資に関する知識や情報を加入時、さらには加入後も継続的に提供する必要があるのです。

企業型DCを導入していない企業でも、新入社員向け研修や福利厚生の一環で投資教育を取り入れているところがあります。資産形成の手段が「貯蓄から投資へ」見直されつつある昨今ですが、日本ではまだまだ投資教育を体系的に学んだことがない人が多いのが現状です。そのような背景もあり、企業での投資教育の必要性は年々高まっています。

企業で行われる投資教育の内容とは?

投資教育の内容は投資理論に限った話ではありません。例えば企業型DCの導入企業では、投資教育で主に提供すべき以下4つのテーマが定められています。

  1. 確定拠出年金制度等の具体的な内容
  2. 運用商品の仕組みと特徴
  3. 資産運用の基礎知識
  4. 確定拠出年金制度を含めた老後の生活設計

企業型DCは、公的年金(老齢年金)だけでは不足する老後資金を補うための私的年金制度です。そのため投資理論だけではなく、年金制度そのものや企業型DCが導入された背景、老後の生活設計の考え方まで幅広く学び、より効果的に老後の資産形成をするための情報を従業員に提供する必要があるのです。

もちろん企業型DCを導入していない企業でも、年金制度や老後の生活設計の知識は、計画的に老後資産を準備するために非常に重要なテーマです。

投資教育の実施方法はさまざま

投資教育の実施方法は集合研修、個別相談、eラーニング、DVD視聴、社内イントラや社内報での情報提供など多岐にわたります。従業員の知識レベルや投資教育へのモチベーション等を考慮し、理解がより深まる方法で情報を提供していくことが大切です。

また投資教育は必ずしも企業の担当者が実施する必要はなく、第三者に委託する企業も少なくありません。企業型DCの導入企業であれば企業年金連合会や企業型DCの運営管理機関に委託するケースが一般的です。それ以外にも、研修の講師を派遣してくれる会社(研修会社)や福利厚生代行サービスに依頼する方法があります。

投資教育はどのような面で従業員に役立つのか

せっかく投資教育を行うのであれば、従業員にとって有益なものにしたいはず。投資教育を行うことで従業員には以下のようなメリットがあります。このような点をふまえて投資教育の内容や実施方法を検討すると、より効果が高まるでしょう。

自分に合った商品を選んで運用できるようになる

企業型DCでは投資信託や預金などの金融商品を従業員自ら選び、運用しなければなりません。しかも適切な商品やその配分は年代やライフプラン、運用状況によって変わるため、定期的な見直しも必要です。そのため投資教育は、自分の状況にあった商品を選び効果的に運用するための手助けになるでしょう。

企業型DCを導入していない企業でも、近年はiDeCo(個人型確定拠出年金)やNISAなど個人が投資しやすい環境が整いつつあるため、従業員の方の適切な商品選びや安定的な資産運用に役立つはずです。

金融リテラシーが向上する

投資教育は金融リテラシーの向上にも効果的です。金融リテラシーとは「経済的に自立し、より良い生活を送るために必要なお金に関する知識や判断力のこと」をいいます。投資教育では投資理論だけでなく、ライフプラン設計や家計管理についても学べるため、社会人として勤務先の企業からもらった給料を計画的に資産形成にまわすための知識が身に付きます。

また金融リテラシーが向上することで、金融トラブルや詐欺に遭いにくくなるといったメリットもあります。金融広報中央委員会の金融リテラシー調査によると、金融リテラシーが高い人ほど金融トラブルを経験する割合が低い傾向にあるという結果も出ています。

参考:金融広報中央委員会の金融リテラシー調査(2022年)

企業側のメリットも

企業側としても、有用な投資教育を提供することで、従業員のエンゲージメント(愛社精神)向上や人材流出防止も期待できると言われています。そのため投資教育は、長期的に従業員と企業が良好な信頼関係を築くための施策としても注目されています。

 

投資教育を企業で取り入れる際のポイント

企業で投資教育を取り入れる際は、以下のポイントに着目して実施するとよいでしょう。

年金制度の基礎的な内容を徹底する

企業型DCの導入企業は制度の内容を繰り返し伝えることが大切です。企業型DCの掛金は事業主が支払うため、そもそも「自分で運用している」という意識が低い従業員は一定数います。しかし企業型DCは老後にもらえる公的年金を補うための重要な役割を持つ制度です。企業型DCの制度に無関心な従業員には、日本の年金制度の概要と企業型DCの位置づけからしっかり伝えていく必要があるでしょう。

従業員に合わせて提供する内容を工夫する 

投資教育の内容は、従業員の知識レベルや学習へのモチベーションに合わせて内容を考えることが大切です。特に投資初心者でもわかりやすい内容になるよう意識しましょう。日本ではまだまだ投資に対して苦手意識を持つ人は多いもの。そのため投資初心者にいきなり投資理論の話をするより、年金制度の全体像や投資の必要性を知ってもらい興味を持ってもらう工夫が大切になります。

また、年代に応じた投資教育の機会を設けることも大切です。例えば20代は老後までの期間が長いため、今後のライフプランを立てて「これからどのくらいお金が必要か」イメージしてもらうことが大切になってきます。ライフプランが明確になれば、投資の必要性やモチベーションは必然的に高まるでしょう。50代であればそろそろ定年後を意識した学習内容が必要になってきます。公的年金の受取額を調べたり、企業型DCの受け取り方を考えたりする機会があると老後に向けたアクションが取りやすいでしょう。

従業員のニーズに合わせた学習内容にすることも大切です。投資や資産運用より、企業年金や公的年金制度、ライフプラン設計のニーズが多いという調査結果もあるので、社内でアンケートを取って投資教育の内容を決めるのも一案です。

委託先への丸投げはNG

投資教育を第三者に委託する場合は、実施にあたっての課題や投資教育でやってほしい内容を自社で整理したうえで依頼しましょう。あくまで投資教育の主催者は事業主である企業です。委託先の会社に丸投げになってしまわないよう、自社の企業年金制度の内容や研修に参加する従業員の知識レベル・モチベーションなどを伝えておくことが大切です。

また投資教育の実施方法や内容を理解しておくことも大切です。例えば集合研修を依頼する際は、事前に研修のリハーサルを実施してもらい、必要に応じて改善を依頼するとより効果的でしょう。投資教育の実施後は、アンケートなどで効果を把握して次につなげることも必要です。

従業員に投資の機会を提供するなら「トラノコ福利厚生」がおすすめ

投資に関する知識や情報だけでなく、実際に従業員に投資に慣れ親しんでもらいたいと考える担当者の方もいるでしょう。そのような企業の方は、資産運用サービス「トラノコ」を従業員に提供できる「トラノコ福利厚生」を検討してみてはいかがでしょうか。企業が月額利用料を負担することで、従業員は利用料を負担することなく投資が始められます。

従業員は自身のライフスタイルにあわせた金額で毎月の積み立て投資金額を設定できるので、いきなり大きな金額で投資するのが不安という方でも安心です。自分のリスク許容度に応じて3つの投資信託の中から1つを選ぶだけなので、多くの商品の中から選ぶのが難しい投資初心者の方でも手軽に始めやすいサービスです。

トラノコ福利厚生

まとめ

投資教育は計画的に資産形成を行ううえで欠かせないものになりつつあります。企業型DCの導入企業だけでなく、多くの企業でその必要性が高まりつつある昨今。従業員の長期的な資産形成のためにも、より効果的な投資教育が必要になってきます。今回ご紹介した内容を参考に、従業員にとって有益な投資教育の導入を検討しましょう。

関連記事