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資産運用は20代から始めるべき?将来に備える運用方法やコツを解説

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※この記事は2022年1月11日時点の内容となります。最新のNISAに関してはこちらの記事をご参照ください。

20代から資産運用を始めると、どのようなメリットがあるのでしょうか。長期間の投資によって得られる効果や、投資に回す金額の決め方を解説します。また、若い世代に向いている投資商品の紹介や、失敗を防ぐコツも知っておきましょう。

資産運用を20代から始めるべき理由

若いうちからの資産運用は、投資の勉強としても効果的です。資産運用に使える時間が長く取れることから、複利効果を見込んで長期投資ができます。まずは少額ずつでも、20代から挑戦してみましょう。

複利効果で将来の資産が大きく増える

20代からの資産運用で狙えるのは『複利効果』です。複利とは、元本だけでなく元本についた利息に対してもさらに上乗せされる利息を指します。

資産運用を始めると、元本に利息がついたり利益が発生したりします。複利は、増えた利息分を再投資に回すことで発生する利益です。投資に回せるお金が自動的に増え、より多くの利益が見込めます。

長期間にわたり投資を続けていると、利息が定期的に増えていくことで、再投資に回せる金額も増えます。順調に資産運用が進むと、長い年月をかけて資産がどんどん増えていくでしょう。

同じ年率の利息が発生するとしても、20代から資産運用を始めるのと、それ以上の年齢から資産運用を始めるのとでは大きな差が生まれます。

より長期的な視点で運用が行える

20代からの資産運用は、長期投資に向いています。30代、40代と比べて定年退職までまだ長い年数が残っているため、投資にかけられる時間がその分長いのです。

同じ金融商品を長く保有すると、それだけで複利効果や値上がりのタイミングを狙いやすくなるでしょう。

タイミングを分散して定期的に購入する積立投資も、20代から行うと有利な投資手法です。投資商品は常に価格が上下しているものの、時間を分散することで価格変動の影響を小さくしリスクを抑えることができます。

特に20代のうちは、投資のタイミングがつかめない人も多いでしょう。定期的に一定額を購入することで、買い時が分からない場合でもリスク回避が比較的しやすくなります。

資産運用に回す金額の決め方

資産運用に回す金額は、どのくらいがよいのでしょうか?20代の場合は、余剰資金がそれほど多くない人も多いはずです。生活や貯蓄に問題が出ないよう、当面使う予定がなく、もし目減りしても問題がない資金を使うようにしましょう。

手元に残すお金から考える

投資は余剰資金で行うのが基本です。生活資金や必要最低限の予備費を使ってしまうと、常に崖っぷちという状態で投資を行うことになってしまいます。

『余剰資金』とは、貯金や近いうちに使う可能性のあるお金を除いた資金です。余っているお金を全て投資に回すのではなく、手元に置いておくお金も残しておきましょう。

必要なお金を使い込んでしまうと、普段の生活にも支障が出るでしょう。まずは必要分の資金を除いてから、運用に回す金額を決めましょう。

リスクと目標を考慮する

投資にはリスクとリターンがあります。主なリスクは『運用中の値下がり』です。値下がりが起き、含み損のあるときに投資商品を売却すると、元手よりもお金が減ってしまいます。

投資商品によって、リスクとリターンの目安は異なります。値動きの大きいものは『ハイリスク・ハイリターンな商品』です。値動きが小さく安定した商品は、比較的リスクの低いものといえます。

まずは投資の目標を決めましょう。遠い未来の大きな目標ではなく、達成しやすい小さなものでも問題ありません。目標設定により達成感が得られ、長く投資を続けられます。

リスクに対する許容度も重要です。元手が減ってしまうことに不安を感じる場合は、リスクの低い商品を選んで長期投資を考えるのが向いています。

短期で大きなリターンを狙いたい場合は、よりリスクを取っている、値動きの大きい『アクティブファンド』などが投資対象として適しているでしょう。

20代から始めるなら積立が効果的



積立投資は、資産が少ない20代からでも利用しやすい投資法です。株や投資信託など多様な商品が積立投資に対応しているため、好みの商品を選びましょう。毎月分散して購入できるので、購入タイミングによるリスクも防げます。

少額から始められる

『積立投資』は、定期的にお金を投資に回すシステムです。自動引き落としにも対応し、タイミングを気にすることなく長期投資ができます。

20代から始めるなら、毎月の余剰資産が少なくても始められる積立投資が最適です。少額から積立できるサービスもあり、細かく金額を設定できるでしょう。

毎月数百円ずつでも、数十年という単位で続ければ大きな資産になります。余剰資金が増えてくると、投資に回す金額も増やせるはずです。まずは少しずつでも投資に回すお金を用意しましょう。

リスクを分散させやすい

積立投資は、毎月定期的に投資商品を購入するサービスです。購入タイミングは証券会社によって異なりますが、日付を任意で設定できる場合もあります。

毎月同じ金額を積み立てる手法は『ドル・コスト平均法』と呼ばれ、投資商品が割高なタイミングにまとめて購入してしまうリスクを防ぐ方法です。一定額を定期的に購入するため、商品が安いときにはより多くの単位が買えます。

長期間にわたり投資を続けることで、値上がりした年に集中して購入するといった問題も解消されます。引き落としにしておけば手間もかかりません。

20代におすすめの投資の種類


20代で投資になじみがない人は、まず安定感のある商品を選ぶことから始めましょう。

国債や保険など金利や満期金が明確に決まっている商品は、安心して購入できるでしょう。国が運用する非課税制度を活用し、投資からの利益を増やすのもおすすめです。

個人向け国債

個人向け国債は、日本国が発行する債券です。国が個人に対して資金を募り、一定期間預けることで金利を保証します。

個人向け国債は、『固定3年』『固定5年』『変動10年』の3種類です。年12回募集が行われ、比較的いつでも購入できます。

1万円から購入できるため、余剰資金が少ない20代にも向いています。個人向け国債の金利は0.05~0.07%です。銀行に預金するよりも高い金利になるケースが多く、また国が発行していることもあり安心感もあるでしょう。

投資商品を購入したことがない人にも、元本割れのリスクがほとんどなく金利が保証される日本国債は最適です。

つみたてNISA

つみたてNISAは、国が設けている『非課税制度』を活用した積立投資商品です。つみたてNISA用の口座を開設し、対象となる金融商品の中から好みのものを選びます。

年間40万円までの投資元本から生まれた利益には、税金がかかりません。投資可能期間は2018~2037年までの最長20年です。

税金がかからない分、利益が増え、複利効果が狙いやすくなります。少額投資を考えている20代も、積立式なら利用しやすいでしょう。

対象商品は、販売手数料無料で、信託報酬が一定水準以下に設定された投資信託となっているため購入しやすくなっています。

※なお、2024年1月から新NISA制度が始まり、「つみたてNISA」の名称は「つみたて投資枠」へ、非課税の年間投資上限額が年120万円となり、非課税保有期間も無期限となりました。

貯蓄型保険

貯蓄型保険は、生命保険・学資保険といった保険の機能を備えながら、満期を迎えると一定の金額が払い戻される商品です。

保険機能だけのかけ捨てタイプとは異なり、貯蓄の代わりとしても使えます。しかし、保険料として支払った金額が全て戻ってくるとは限らず、満期前に解約すると支払った保険料の一部が戻ってこないリスクも想定しておきましょう。

保険契約が必要で、意識せずに貯金を増やしたい場合に向いています。預金口座にはお金として残らないため、手元にお金があると使ってしまう人にも適している投資商品です。

『トラノコ』

トラノコは、コツコツ投資が簡単にできる資産運用サービスです。3つのトラノコ・ファンドからリスク度合いで1つを選ぶだけで、毎月の投資額をグローバルな資産に幅広く分散投資できます。

日々のお買い物のデータをアプリに取り込んで、算出される「おつり」相当の額を月に一度まとめて投資する「おつり投資」も、毎月同じ金額を設定する積立投資もできるので、好みに合った使い方が可能です。

おつりで投資 トラノコ | 長期分散投資アプリ

トラノコNISA

投資で失敗しないためのポイントは?

投資で失敗しないためには、大きなリスクを防ぐのが大切です。始めたばかりで必要以上の資金を投資に回すのは、なるべく避けましょう。

また投資商品によっては、解約時に手数料がかかるケースもあります。短期間の値動きだけを見て契約・解約を繰り返すのもおすすめできません。

少額からスタートする

初めて投資をするときは、少額からがおすすめです。投資方法を理解できていないうちに大金を投じると、リスクの高い商品や価値が上がりにくい商品を購入してしまうリスクもあります。

勉強の意味でも、少額投資から検討しましょう。『トラノコ』では、毎月5円から投資ができます。また、日常生活の中で生じるnanacoやANAマイルといったポイントも投資に利用できるほか、「歩いて投資」など、そのまま投資資金となる「トラノコポイント」をもらえる機能もあり、楽しくコツコツ投資ができるのが特徴です。余っているポイントやちょっとした小銭を投資に回すことで、投資のやり方を学ぶきっかけにもなります。22歳以下の学生には利用料が割引になる「トラノコ学割」を活用するのもおすすめです。

トラノコ学割

短期の値動きに一喜一憂しない

投資商品には、値上がり・値下がりがつきものです。ハイリスク商品の短期投資を考えている場合を除き、毎日の変動はあまり気にしないようにしましょう。

特に20代からの投資には、時間がたっぷりあります。低リスクな商品を選択し、長く保有するのが資産を増やしやすくするコツです。

値下がりしても、いずれ上がると考える方がよいでしょう。なくなっても困らない余剰資金で運用すると、多少の値下がりがあったとしても解約に走ってしまう問題は防げるはずです。

まとめ

20代で資産運用を考えるなら、まずは少額から長期投資を検討しましょう。投資商品には、国債や貯蓄保険などの低リスクな商品もあります。

まずは利益が分かりやすい商品から始めて、徐々に投資になじんでいきましょう。投資の概要を知るために、ポイントやおつりでの投資を検討するのもおすすめです。

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