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宝くじの当せん確率や還元率はどれくらい?一攫千金を狙うより投資で着実に資産を増やそう

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夢の億万長者を目指し、一攫千金を狙う手段として宝くじを買っている人は多いでしょう。しかし、当せん確率や還元率を考慮すると、宝くじは資産を増やすには不向きといえるかもしれません。

この記事では、宝くじの当せん確率や還元率、買うべきかの判断基準を解説します。

宝くじの当せん確率はどれくらい?

宝くじは誰もが平等に億万長者になる夢を買える仕組みですが、実際に1等に当たる確率は驚くほど低いものです。まずは年末ジャンボ宝くじなど、代表的な宝くじの当せん確率を確認していきましょう。

年末ジャンボ宝くじの当せん確率

年末ジャンボ宝くじは、最も人気のある宝くじのひとつです。2024年の年末ジャンボでは1等が7億円、前後賞を合わせて10億円という高額の当せん金が設定されていました。等級ごとの当せん金と本数、当せん確率は以下の通りです。

等級等 当せん金 本数 当せん確率
1等 7億円 23本 0.000005%
1等の前後賞 1億5,000万円 46本 0.00001%
1等の組違い賞 10万円 4,577本 0.000995%
2等 1,000万円 184本 0.00004%
3等 100万円 9,200本 0.002%
4等 5万円 4万6,000本 0.01%
5等 1万円 46万本 0.1%
6等 3,000円 460万本 1%
7等 300円 4,600万本 10%

(23ユニットの場合 ※1ユニット2,000万枚)

出典)宝くじ公式サイト「2つの「年末ジャンボ」は21日土曜日が最終日です!!」

1ユニット2,000万枚のうち1等は1枚だけであるため、当せん確率は2,000万分の1(0.000005%)となります。この数値から、高額当せんの可能性は極めて低いことがわかるでしょう。

主要な宝くじの1等当せん確率

年末ジャンボ以外の主要な宝くじの当せん確率はどうなっているのでしょうか。以下は、主要な宝くじの1等の当せん金と当せん確率をまとめたものです。

宝くじの種類 1等の当せん金 1等の当せん確率
年末ジャンボ 7億円 2,000万分の1
通常ジャンボ 3~5億円 1,000万分の1
ロト7 7億円(キャリーオーバー発生時は最高12億円) 1,029万5,472分の1
ロト6 2億円(キャリーオーバー発生時は最高6億円) 609万6,454分の1
ミニロト 約1,000万円 16万9,911分の1

通常ジャンボとは、ドリームジャンボ宝くじ(4月頃発売)やサマージャンボ宝くじ(7月頃発売)など、年末ジャンボ以外のジャンボ宝くじのことです。

ロトは、商品によって異なる数字を選ぶ数字選択式宝くじです。例えば、ロト7は1~37の数字の中から異なる7個の数字を選びます。

全体的に、当せん金の額が減るほど当せん確率は上がる傾向がみられます。ミニロトは他の宝くじに比べて1等の当せん金が少ない分、当せん確率はかなり高く設定されていることがわかります。

 

宝くじの当せん確率のイメージ・他の確率との比較

ここまでで、宝くじの高額当せんの可能性は極めて低いことがわかりました。しかし、実際にどの程度の確率かをイメージするのは難しいでしょう。ここでは、当せん確率の低さを実感するために、身近な統計データや数字との比較を紹介します。

交通事故死亡率

政府統計によると、令和6年度の交通事故死者数(24時間以内)は2,663人です。10万人あたりの死者数は2.14人のため、交通事故死亡率は約5万分の1となります。

つまり、「年末ジャンボ宝くじで1等に当せんするより、交通事故で亡くなる確率のほうが数百倍も高い」という現実があります。

出典:e-Stat政府統計の総合窓口「令和6年中の交通事故死者について」

東京ドームの収用人数

次に、年末ジャンボ宝くじの1等当せん確率を東京ドームの収用人数に例えてみます。

東京ドームの収用人数は約5.5万人です。年末ジャンボの1等当せん確率は2,000万分の1であるため、満員の東京ドーム363個から1人選ばれるのとほぼ同じ確率となります。

満員の東京ドーム1個から1人選ばれるのもかなり低い確率ですが、それが363個から1人となると、その可能性は極めて低いことがイメージできるのではないでしょうか。

都道府県の人口

続いて、年末ジャンボ宝くじの1等当せん確率と都道府県の人口を比較してみましょう。

例えば、東京都の人口は約1,427万人、千葉県の人口は約628万人です。つまり、年末ジャンボで1等に当たる確率は、東京都と千葉県の全人口から1人選ばれるのとほぼ同じ確率といえます。

東京都民が全員宝くじを買っても1等が当たるとは限らず、千葉県民も合わせてやっと当せん者が1人出ることになります。

出典:東京都庁「「東京都の人口(推計)」の概要(令和7年8月1日現在)」
出典:千葉県「千葉県毎月常住人口調査月報(令和7年8月1日現在)」

 

宝くじの還元率はどれくらい?

宝くじを買うべきか判断する際は、当せん確率と併せて還元率を確認するのも有効です。ここでは、宝くじの還元率の意味や目安を紹介します。

宝くじの還元率とは

還元率とは、宝くじの売上に対する当せん金の割合です。宝くじを買うと、どれくらいの利益が見込めるかを判断するための指標となります。

例えば、売上が1,000億円、当せん金の合計が500億円であれば、その宝くじの還元率は50%(500億円÷1,000億円×100)です。当せん金を支払った後に残ったお金は、発売元の収益や経費に回ります。


 

ジャンボ宝くじの還元率は?

宝くじの公式サイトによると、令和6年度の宝くじの還元率は46.5%です。1枚300円で購入すると、戻ってくると期待できる金額は約140円となります。当せん金付証票法第5条では、宝くじの還元率は50%を超えないよう定められています。

競馬や競艇などの公営ギャンブルの還元率は75%程度のため、宝くじの還元率は低いといえるでしょう。

出典:e-Gov法令検索「当せん金付証票法第5条」

 

宝くじは買ってもいいのか?

当せん確率が極めて低く、還元率も50%以下となれば、「宝くじを買う意味があるのか」と疑問を抱く方もいるでしょう。ここでは考え方のポイントを整理します。

楽しむために少額購入するのは問題ない

宝くじは、「高額当せんを夢見て抽選結果を待つのが楽しい」という人は多いでしょう。まず当たらないことを理解したうえで、楽しむために少額購入するのはまったく問題ありません。

一攫千金を狙って大量に購入するのは避けるべき

ただし、一攫千金を狙って宝くじを大量に購入するのは現実的ではありません。仮に数十万円分の宝くじを購入しても、当せん確率や還元率を考えると、元を取れる可能性は極めて低いでしょう。

宝くじの購入資金を使って欲しいものを買ったり、趣味や旅行を楽しんだりするほうが有意義な使い方といえるかもしれません。

投資で資産を増やすほうが現実的

老後資金や教育費など、将来のために長期的に資産を増やしたいのであれば、宝くじより投資のほうが現実的です。

仮に1990年1月から毎月1万円を国内株式(TOPIX:東証株価指数)に積み立てた場合、2021年6月までの378ヵ月で資産価値は765万円となり、元本の倍以上に成長していたことになります。

出典:トラノコ「長期分散投資の底力」

宝くじのような一発逆転は期待できませんが、資産や地域を分散した積立投資を長く続けることによって、リスクを抑えながら資産を増やすことが可能です。

資産の分散とは、株式や債券など複数の資産クラスに投資先を分散させることです。地域の分散とは、国内だけでなく海外の資産にも投資することを指します。

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また、「月額利用料390円+運用報酬0.33%(ともに税込)」という料金体系を採用しており、投資を続けて運用資産が増えるほどお得になる設計になっています。

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まとめ

宝くじは、夢を見るためのエンターテインメントとして少額で楽しむ分にはまったく問題ありません。ただし、高額当せんの確率は極めて低いため、資産形成としては投資のほうが現実的です。「夢への数千円」と「未来への投資」をバランスよく取り入れることが、お金との賢い付き合い方といえるでしょう。

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