夏休み特別企画:親子で学ぶ「おこづかいとお金の大切さ」
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夏休みは、普段より家族での時間を持ちやすくなる時期でもあります。今年の夏は、いつもとは少し違った視点で、「おこづかい」と「お金の大切さ」について親子で学んでみませんか?
子どもにとって、おこづかいは「最も身近なお金」です。初めて自分のお金を手にしたときのことを、なんとなく覚えているという方もいるのではないでしょうか。自由に使えるお金をもらえるとうれしい反面、どう使えばいいのか迷うこともあります。おこづかいを通じて、子どもが「お金の使い方を考える経験」を積めれば、大切な学びにつながるでしょう。
今回はそのような「おこづかい」を通じて、子どもに伝えたいお金の大切な考え方と、親子で学べるおすすめの方法をご紹介します。
コンテンツ
子どもに伝えたい!お金の3つの大切なこと
「子どもにお金の大切さを伝えたいけど、何から伝えればいいかわからない」という方もいるでしょう。そのような方は、次のステップでお金のことを伝えるのをおすすめします。
1.お金は「限りあるもの」
最初に伝えたいのは、「お金には限りがある」ということです。私たち大人は、日々働いてお金を得ています。しかし子どもにとっては、おこづかいが「突然もらえるもの」になってしまいがちです。そのままだと、「無限にある」と錯覚してしまうこともあります。
たとえば、おこづかいをもらったその日に、全部使ってしまったとします。次のおこづかい日まで欲しいものがあっても、もうお金はありません。お店で「これほしい!」となっても、「もうお金がないんだった…」と気づく瞬間は、ちょっとした学びのチャンスです。
お金は使えば減り、簡単には増えないものです。この「限りがある」という実感を、小さな体験から少しずつ伝えていきましょう。
2.「必要なもの」と「ほしいもの」を分ける
次に大切なのは、「必要なもの」と「ほしいもの」をしっかり分けることです。早いうちからその感覚を養っておくことで、お金を上手に使えるようになるでしょう。
この2つを上手に分けて実践するのは大人でも難しい場合があります。そのような場合は、次のように考えると分けやすくなるでしょう。
「必要なもの」→ないと困るもの
「ほしいもの」→あればいいなと思うもの
一般的な例を見てみましょう。文房具が壊れて新しいものが必要になったとき、それは「必要なもの」です。一方で、お菓子やゲームは「ほしいもの」に分けられます。この違いを知っておくだけで、限られたお金をどう使うべきか、判断しやすくなります。
また、使ったおこづかいの振り返りも大切です。例えば、「必要」または「ほしい」と思って買ったけど、あまり使わなかったものがあれば、おこづかい帳にメモしておくことで、今後の無駄遣いを防ぐヒントになります。
3.お金は「人とつながる道具」
最後に伝えたいのは、お金は「人と人をつなぐ道具」でもあるということです。お金は自分のために使うだけではなく、人との絆や感謝の気持ちを伝える手段としても活用できます。たとえば、友達の誕生日にちょっとしたプレゼントを選んだり、家族に感謝の気持ちを込めて何かを贈ったりすることもできます。募金に協力するのも、世の中の誰かのために役に立つ方法の一つです。
こうした経験を通じて、子どもは「お金には気持ちを伝える力がある」ことに気づきます。少ない金額でも、「誰かを笑顔にする」ことができます。こうした経験が、将来、人の役に立てるお金の使い方を考える力にもつながっていくでしょう。
親子で始める!おこづかいと身近なお金の学び方
ここからは、実際に親子で始められるお金の学び方をご紹介します。日常の中で実践できることばかりなので、ぜひ今日から取り入れてみてください。
おこづかいのルールを話し合う
最初のステップは、「おこづかいのルール」を親子で話し合うことです。「毎月いくらにするのか」「どんなことに使っていいのか」「貯金はどのくらいするのか」など、ルールを話し合いながら決めて、納得したうえで使うことで、お金を管理する力や計画性が育っていきます。
「この金額で1か月やりくりできるかな?」「途中で追加はしないよ、大丈夫?」といったやりとりを通して、責任感も芽生えていくでしょう。
おこづかい帳やアプリで記録をつける
次におすすめなのが、おこづかいの使い道を記録することです。手軽な方法としては、ノートに簡単な「おこづかい帳」をつけることです。最近では、子どもにも使いやすい家計簿アプリも登場しているので、このような方法も検討してみましょう。
「何にいくら使ったか」を見える化することで、「思ったよりたくさん使っていたんだな」「貯金、ちょっとずつ貯まってきてる!」といった気づきが生まれます。数字に触れる習慣も自然と身につくでしょう。
また最近では、おこづかいに電子マネーやスマホ決済を利用するご家庭も増えています。キャッシュレスは便利ですが、現金に比べて「リアルにお金が減る実感」が得にくいため、使いすぎに注意しなければなりません。キャッシュレスであっても計画的にお金を使えるよう、残高や利用履歴を親子で確認し、記録する習慣をつけると良いでしょう。
買い物後の振り返りを親子で話す
おこづかいは、ただ「渡して終わり」ではありません。むしろ大切なのは、その後の振り返りです。「今日は何を買った?」「思ったより高かった?」「いい買い物だったと思う?」など、会話を通じてお金の使い方を一緒にふり返る時間を作りましょう。失敗も成功も、そこから学ぶことで子どものお金の感覚は育ちやすくなります。
時には「それ、本当に必要だったかな?」と問いかけてみることで、子ども自身が気づきを得るきっかけになることもあるでしょう。子どもの選択を見守りながら、お金の使い方について話し合う時間が、自然な学びにつながります。
夏休みの親子向けお金セミナーに参加する
もしご自宅の近くで開催されていれば、夏休みの「親子向けお金セミナー」への参加もおすすめです。ゲーム形式で学べたり、実際に買い物体験をしたりと、子どもが楽しく学べる工夫がされています。
普段はなかなか話しづらい「お金の話」も、第三者を交えた場ならスムーズに伝えやすくなります。セミナー後に「今日どんなことが印象に残った?」と会話を振ってみると、子ども自身の感じ方や考えがより深まるでしょう。
自治体や金融機関が主催する無料の講座やイベントも多くあります。お住まいの地域の広報誌や、金融機関のウェブサイトをチェックしてみてください。
まとめ
おこづかいは、子どもが初めて出会う「自分で使えるお金」です。上手に活用することで、人生にとって大切な「お金の価値」や「使い方」を学ぶチャンスにもなります。今回紹介したお金の学び方を参考に、まずはご家庭で実践しやすい方法から始めてみましょう。今年の夏休みは、おこづかいをきっかけに、親子で「お金との付き合い方」を楽しく学んでみてはいかがでしょうか。