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子育て費用はいくら必要?養育費や教育費の金額と無理のない貯め方

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子育てにかかる費用は養育費と教育費の2種類です。必要な金額は年齢や進学先によって異なるため、目安を確認しましょう。必要なタイミングで十分なお金を用意できるかチェックするためのシミュレーションや、子育て費用を貯める方法も紹介します。

生活に必要な養育費

子育てにはさまざまなお金がかかります。まずは日常の生活に必要な『養育費』にいくらかかるかを見ていきましょう。養育費としてかかる費用の種類と、年齢別に必要な金額を確認します。

養育費の内訳

『平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査』では、養育費として以下の費用が挙げられています。

  • 衣類・服飾雑貨費
  • 食費
  • 生活用品費
  • 医療費
  • 保育費
  • 子どもの携帯電話料金
  • おこづかい
  • お祝い行事関係費
  • 子どものための預貯金・保険
  • レジャー・旅行費

教育費以外でもこれだけの費用が必要なため、合計すると年間でまとまった金額がかかると分かるでしょう。

参考:平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査|内閣府

年齢別の養育費

年齢別に必要な養育費の平均値もチェックしましょう。

  • 0歳:92万271円
  • 1歳:85万8535円
  • 2歳:91万2101円
  • 3歳:99万6895円
  • 4歳:112万3253円
  • 5歳:106万5349円
  • 6歳:110万6101円
  • 小学1年:83万7190円
  • 小学2年:80万3726円
  • 小学3年:85万4179円
  • 小学4年:84万1120円
  • 小学5年:87万9243円
  • 小学6年:87万9062円
  • 中学1年:96万2039円
  • 中学2年:100万4551円
  • 中学3年:95万7853円

年齢ごとに必要な1年間の費用から、学校教育費・学校外教育費・学校外活動費を引いて計算しました。ただし調査が実施された2009年から10年以上が経過し、さまざまな制度が変わっています。

例えば1~6歳で負担の大きい保育費は、幼児教育・保育の無償化が導入され、負担が減っている家庭もあるでしょう。

一方で消費税や社会保険料の負担が増えており、物価も上がっているため、実質的な負担は調査時点より増えている可能性があります。

参考:平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査|内閣府

教育費は進学先で大きく変わる


子育て費用には養育費のほかに『教育費』も必要です。養育費にも差がありましたが、おおむね80万~110万円の間に収まっています。一方、教育費は進学先によって大きな差が出る費用です。学年によっても負担が異なります。

すべて私立なら約2300万円

教育費は、公立と私立のどちらに進学するかで大きく差が出ます。幼稚園から小学校まですべて私立なら、教育費は合計で約2354万円です。進学する学校による教育費の違いを見ていきましょう。

幼稚園 小学校 中学校 高校 大学 教育費
私立 私立 私立 私立 私立 約2354万円
私立 公立 公立 私立 私立 約1312万円
私立 公立 公立 公立 私立 約1159万円
公立 公立 公立 公立 私立 約1065万円
私立 私立 私立 私立 公立 約2070万円
私立 公立 公立 私立 公立 約1030万円
私立 公立 公立 公立 公立 約877万円
公立 公立 公立 公立 公立 約780万円

 

幼稚園から大学まですべて公立であれば約780万円です。すべて私立に通った場合と比較すると、1500万円も低いと分かります。

参考:平成30年度子供の学習費調査の結果について|文部科学省
参考:令和2年度学生生活調査結果|独立行政法人 日本学生支援機構

年齢別の教育費

幼稚園から大学までの間、1年間にどれだけの教育費がかかるのでしょうか?学校の種類ごとの1年間の教育費は以下の通りです。

学校 公立 私立
幼稚園 22万4000円 52万8000円
小学校 32万1000円 159万9000円
中学校 48万8000円 140万6000円
高校 45万7000円 97万円
大学 60万5000円 131万700円

 

幼稚園から高校までの教育費には、塾や習い事など学校外活動費も含まれています。学校外活動費の金額を見ると、私立は小学生の金額が特に高く、6年生では補助学習費63万7000円、その他の活動費22万4000円です。

一方、公立で学校外活動費が高いのは中学3年生で、補助学習費36万3000円、その他の活動費4万5000円です。どちらも受験に向け補助学習費が高まる学年と考えられます。

参考:平成30年度子供の学習費調査の結果について|文部科学省
参考:令和2年度学生生活調査結果|独立行政法人 日本学生支援機構

子育て費用の不安をシミュレーションで解消


養育費と教育費を合わせると、子育てには多くのお金が必要と分かります。金額の大きさから、「自分たちに用意できるのだろうか」と不安に感じた人もいるかもしれません。

不安を解消するには、ライフプラン表によるシミュレーションが役立ちます。

いつまでにいくら必要か目安が分かる

シミュレーションを行うと、いつまでにいくら貯金をすればよいか分かります。子育て費用のほかにも、暮らしていくためには車や住宅などさまざまな費用が必要です。

これらの費用がどのタイミングで必要になるかあらかじめ分かっていれば、余裕をもって準備できます。まずは希望のライフプランをもとに、シミュレーションしてみましょう。

現状を把握し家計を改善できる

いつまでにいくら必要か、具体的な金額が分かれば、現状のままで資金が十分なのか判断できます。例えば15年後の私立大学入学に備えるなら、約524万円確保できていると安心です。

15年間で貯金するなら、1年間に35万円、1カ月に約3万円貯金できれば貯まります。もし現時点で1カ月に2万円しか貯められていないなら、目標金額に足りません。

現状を把握できれば家計の改善が可能です。支出を見直したり収入アップの工夫をしたりして、目標達成に役立てましょう。

シミュレーションはアプリでも可能

ライフプランのシミュレーションは、アプリやブラウザ上で使えるサービスで簡単にできます。お金や家計に関する専門知識は不要です。無料で使えるため、まずは試してみるとよいでしょう。

中には、結果をもとにファイナンシャルプランナーに相談できるサービスもあります。暮らしにまつわるお金の計画について総合的に設計できる専門家に相談すれば、具体的なアドバイスを受けられるでしょう。

子育て費用を無理なく貯めるポイント


子育て費用は、三つのポイントを意識すると貯めやすくなります。最低限必要な費用の把握と、貯めどきにしっかり貯めること、児童手当の貯金です。

最低限必要な費用を計算する

子育て費用のうち教育費は、公立か私立かで大きく金額が変わります。幼稚園からずっと私立に通うと約2354万円かかるため、予算オーバーになってしまう家計もあるでしょう。

しかし高校までは公立に進学してもらい、大学は私立も選択肢に入れるという方法であれば、約1065万円に教育費を抑えられます。習い事や塾に通うかどうかも、教育費を左右するポイントです。

大学は自宅から通える範囲の学校を選ぶのか、一人暮らしが必要な学校を選ぶかでも、必要な費用が異なります。遠方の大学へ進学することになれば、学費に加え生活費のための仕送りも必要です。

まずはどこに進学するか大体のプランを決め、最低限必要な費用を計算しましょう。

貯めどきを逃さない

子どもが生まれてからの貯めどきは、『小学校低学年まで』といわれています。教育費があまりかからない時期で、おこづかいや部活動にかかる費用もありません。

小学校高学年からは、塾に通い始めるため教育費が増える傾向があります。子どもに関わる費用が増え始める前に集中的に貯金しておくと、必要な費用を貯めやすいでしょう。

児童手当を全額貯金する

児童を扶養している人の収入が所得制限限度額以内の場合、『児童手当』をすべて貯金すれば約200万円貯められます。児童手当として受け取れる金額は以下の通りです。

  • 3歳未満:1万5000円
  • 3歳以上小学校修了前:1万円(第三子以降1万5000円)
  • 中学生:1万円

児童手当は2・6・10月に、前月までの4カ月分が支給されます。貯金用の口座へ振り込まれるよう指定しておけば、そのまま貯められます。

子育て費用の貯め方

まとまった資金が必要な入学時に合わせて教育費を貯めるには、『貯金』や『学資保険』『投資』が役立ちます。複数の方法を組み合わせ、資金作りをするのもよい方法です。

元本保証で確実な「貯金」

確実に教育費を貯めるなら貯金が役立ちます。元本保証があるため、貯めた金額が減ることはありません。毎月一定額を貯めるなら、『先取り貯金』がおすすめです。

給料日に貯金する分の金額を取り分け、貯金用口座へ入金します。入金の手間をかけたくないなら、積立式の定期預金を利用するとよいでしょう。指定した日にちに一定金額を引き落とし、自動的に貯金できます。

保障も受けられる「学資保険」

貯蓄型の保険である学資保険を利用してもよいでしょう。保険料を毎月支払うと、満期保険金や祝い金を受け取れる仕組みです。どのタイミングでお金を受け取るかも、あらかじめ決めておけます。

貯金と違うのは、万が一のときに保障を受けられる点です。親などの契約者が死亡したり高度障害状態になったりしたときは、保険料の払い込みが免除されます。また子どもの医療保障を付帯できる学資保険もあります。

お金を働かせる「投資」

貯金や学資保険による教育資金作りと合わせ、投資も活用するとよいでしょう。日本では低金利が続いているため、貯金だけでお金を増やすのは難しいのが現状です。

そこで役立つのが投資をしてお金を働かせることです。教育資金作りに投資を活用すると、貯金だけの場合よりも資金を増やしやすいでしょう。

毎月定額を積み立て投資していくと、購入単価が平準化されるため、運用期間が長くなるほど、損失が出る可能性が低くなる傾向があります。その際、様々な資産に投資することでリスクを分散しておくことも大事です。子どもが小さいうちから始めれば、リスクの低い運用方法で、こつこつお金を増やせます。

初めて投資に取り組むなら、少額からでも無理のない範囲でコツコツ積み立て投資を行うことで簡単に本格的な国際分散投資ができる『トラノコ』を利用するのがおすすめです。

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まとめ

子育て費用は養育費と教育費の2種類です。特に教育費は進学先によって大きく異なるため、あらかじめ必要な金額を想定し準備しましょう。

子どもが小学校低学年までの貯めどきに集中的に貯金することや、児童手当を貯めておくことも重要です。貯め方は貯金や学資保険のほか、投資を活用すると効率的に増やせる可能性があります。

いつまでにいくらの教育費が必要か、シミュレーションで計算すれば、必要な資金を用意するための計画を立てられるでしょう。

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