秋がチャンス!歩いて始める健康習慣
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夏の暑さが和らぎ、涼しい風が心地よく感じられる季節がやってきました。秋は「スポーツの秋」とも言われるほど、体を動かすのに適した時期です。とはいえ、テニスやランニングなどの新しいスポーツを始めるには、道具をそろえたり、練習時間を確保したりと、それなりのエネルギーが必要です。
「健康のために何か始めたいけれど、続けられる自信がない」「仕事や家事で忙しく、まとまった時間がとれない」という人におすすめなのが、手軽に始められるウォーキングです。特別な準備はほとんど必要なく、今日からでも取り入れられる点が大きな魅力です。
ここでは、ウォーキングの効果や始め方の工夫を紹介しながら、秋から始める健康習慣の第一歩を考えていきましょう。
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1日30分で変わる!ウォーキングがもたらす健康効果
気温が穏やかで、外を歩くのが心地よい秋は、新しい健康習慣を始める絶好のタイミングです。紅葉や澄んだ空気を味わいながら歩けば、日々のストレス解消や気分転換にもつながります。ここでは、1日30分のウォーキングが、どんな健康効果をもたらすのかを見ていきましょう。
生活習慣病予防と長寿につながる
厚生労働省や各種研究では、日常的に体を動かす人は、生活習慣病や心疾患の発症リスクが低いと報告されています。運動量が多いほど死亡率が下がる傾向も示されており、体を動かすことは健康維持の基本です。
ウォーキングは他のスポーツと比べて、特別な準備やスキルを必要とせず、体調や歩行能力に合わせて調整しながら取り入れられる運動です。体に負担の少ない範囲で始めることで、少しずつ習慣化することができます。
高齢者にとっても、歩行は大切な生活習慣です。毎日の歩行習慣は筋力やバランス機能の低下を防ぎ、寝たきりのリスクを減らす効果が期待されています。つまり、若い世代にとっては「将来の備え」となり、高齢世代にとっては「生活の質を守る」手段となります。
厚生労働省では、健康づくりのために推奨される身体活動・運動の目安を下図のとおり掲げています。ご自身の年齢や健康状態など、個人差をふまえたうえで、ウォーキングの歩数や運動量を決める際の参考にしてみましょう。
出典:厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023(概要)」
メンタルヘルスの改善
ウォーキングは身体的な効果だけでなく、心の健康にも大きな効果があります。現代は仕事や人間関係、情報過多などさまざまなストレスにさらされる時代です。軽い運動であるウォーキングは、屋外で体を動かすことで気分転換になり、ストレスの軽減や集中力の向上、睡眠の質の改善にもつながると報告されています。
また、自然の中を歩き、季節の移ろいを感じることで、日常の緊張感が和らぎ、リラックスした時間を持つことができます。ほんの少し歩くだけでも、頭がすっきりしたり、心が落ち着いたりする感覚を実感できるでしょう。ウォーキングは、忙しい現代人にとって手軽に取り入れられる「心のセルフケア」といえます。
医療費の観点からもメリットあり
健康を維持することは、将来の医療費や通院時間の軽減にもつながります。生活習慣病や慢性疾患は、長期にわたる治療や薬の服用が必要になることも多く、それにかかる医療費は決して少なくありません。日常的にウォーキングなどの軽い運動を取り入れることで、発症リスクを下げることが期待でき、結果として医療費の節約につながります。
さらに、体調が安定すれば通院回数が減り、病院に行くための移動時間や仕事を休む負担も軽減できます。長期的に見れば、運動習慣を持つことは、将来の医療費や日常生活の負担を減らすための、現実的で堅実な方法といえるでしょう。
続けやすい!秋ウォーキングの始め方と工夫
忙しい毎日の中では、運動を始めようと思っても、つい腰が重くなってしまうことがあります。ここからは、無理なくウォーキングを継続できる工夫を紹介します。ご自身にとって取り入れやすい方法を試してみましょう。なお、持病のある方は、事前に医師へ相談してから実践することも忘れないようにしましょう。
通勤や買い物の「ついで歩き」
忙しい人ほどおすすめなのが「ついで歩き」です。通勤なら1駅前で降りて歩く、買い物ではあえて少し遠いスーパーを選ぶなど、日常の移動を工夫するだけで運動量は確保できます。
さらに、こうした習慣を続けやすくするには「歩きやすさ」の工夫も重要です。革靴やヒール、重い荷物を持ちながらでは長時間の歩行は大変ですが、スニーカー通勤やリュックを取り入れれば、自然と歩数を伸ばせます。快適なスタイルを整えておくことは、無理なく続けるための基盤づくりともいえるでしょう。
夜道を歩く場合は、反射材やライトを使って周囲から見えやすくしましょう。安全対策も忘れずに行うことが大切です。
「ながら歩き」で楽しむ
ウォーキングは「ただ歩くだけ」だと単調に感じる方もいるかもしれません。そんなときは「ながら歩き」で楽しさをプラスしましょう。
音楽やラジオ番組を聴く、オーディオブックで物語を楽しむなど、歩きながらできることは意外に多いものです。お気に入りの曲に合わせて歩けばリズムがとれ、自然と歩幅も広がります。ラジオの軽快なトークを聞けば、気分転換にもなるでしょう。こうした工夫で「歩くことそのもの」を楽しめれば、気づいたら習慣になっているはずです。
季節や趣味を活かす
秋ならではの紅葉散策は格別です。友人や家族と出かければ、運動というよりレジャー感覚で楽しめます。映画や小説の舞台を歩いて巡る「聖地巡礼」も、ウォーキングを特別な時間に変えてくれます。もちろん、一人で静かに景色を味わう散策もおすすめです。「今日は自分だけの小旅行」と考えれば、おひとり様でも十分に楽しめるアクティビティになるでしょう。
ただし、景色や趣味に夢中になりすぎると、無理をしてしまうこともあります。水分補給や紫外線対策をしっかり行い、体調を守りながらウォーキングを楽しみましょう。
アプリで記録&ご褒美をプラス
モチベーション維持に効果的なのが、アプリを使った歩数管理です。日々の歩数や消費カロリーを可視化することで達成感が得られ、「昨日より歩けた」という小さな成功体験が積み重なります。
例えば、歩数計アプリ「マネーステップ」は、歩いた歩数に応じてポイントが貯まる仕組みがあり、資産運用サービス「トラノコ」と連携するとポイントを投資に回せるユニークなサービスです。健康維持が資産形成につながるという発想は、時代に合った新しい取り組みといえるでしょう。運動を「義務」ではなく「おトクな活動」としてとらえられる点が、多くの人にとって続けやすさにつながります。
目標は「少しずつ」「楽しく」
新しい習慣は、最初から高い目標を立てるより、小さな目標から始めることで続けやすくなります。例えば「毎日1時間歩く」と決めるより、「週に2回、30分だけ」というように、まずは現実的な目標を立ててみましょう。続けているうちに自然と歩く距離や時間が伸びていきます。
さらに、「歩いたらお気に入りのカフェに寄る」「1万歩達成したら週末に小さなご褒美を買う」といった工夫を加えると、モチベーションを保ちやすくなります。
まとめ
ウォーキングは無料でできる健康投資です。特別な準備も道具も不要で、手軽に始められます。身体の健康を支えるだけでなく、心のリフレッシュや生活の質の向上にもつながる点が魅力です。
秋は、外に出て歩くのが心地よい季節です。今日の一歩は、将来の自分にとって確かな資産となります。まずは無理のないペースで歩き始めてみてはいかがでしょうか。