プロより有利な「時間」
公開日: 最終更新日:日本株を運用するプロのファンドマネジャーの1日のはじまり。早朝から前日の海外(主にニューヨーク市場)の状況をチェックし、複数の新聞やニュースサイト、証券会社のリポートなどを整理し、取引の始まる午前9時を迎えます。日中発表される企業のニュースや統計に気を配りつつ、企業訪問などをして、顧客の資産の最大化に取り組んでいます。
そのニュース、見逃していたから…。なんて言い訳は通用しません。取引が終わる午後3時を境に売買をチェックし、明日からの戦略の検討に時間を割きます。彼らは、今週、今月、今年と期間のパフォーマンス(投資収益)を常に投資家から求められています。情報の量と質やトレードのシステムが充実したプロに、一般投資家が勝つのは難しいはず。そのプロより有利なことはズバリ「時間」です。
投資のプロが日々の時間に縛られて勝ち続けることを求められるのに対して、個人は時間を味方につけることができます。相場の高いところ、低いところを当て続けることは難しいですが、継続的に投資を続けることで、自分のできるペースで将来の資産形成に備えることができます。最近は大手金融機関でも1万円を切る金額から始められるサービスも増えており、トラノテックのおつりで投資サービス「トラノコ」では5円から始めることもできます。プロはどんな相場環境でも、預かった顧客の資産をファンドの運用方針にのっとり、投資商品(例えば、日本株ファンドなら日本株)にすべて投資し続けることを基本としています。「休むも相場」という有名な相場格言がありますが、顧客から預かった資金を休ませることはできません。
個人は、自分のペースで、コツコツ続けることが大切。理論的には同じ額を継続することが分散上最適という考えもありますが、同じ額の継続が難しいこともあるかもしれません。それでも、ポケットのおつりだけでも続けることが「時間」を味方につけるコツだと思います。